青年海外協力隊あるある? 本当にあった駒ヶ根訓練所3大事件




これは私が青年海外協力隊の駒ヶ根訓練所での訓練生活中に実際に経験した出来事・・・

訓練生活では、恋愛の話やら誰々と誰々が喧嘩した、仲悪いって話やら、有象無象な『噂』が飛び交っています。

まあ、20~30代の若者が田舎の山奥に2ヶ月間、ほとんど缶詰状態になるわけですから無理もないっちゃないのですが・・・

 

さて、その中から厳選した、私が実際に目の当たりにした3大事件簿をここにご紹介しましょう。

尚、この序文を読んで期待に胸を膨らましている人は、この記事を読み終わったあとにがっくりきちゃうかもしれません、とあらかじめいっておきます。

 

 

冬の野外訓練で起きた恐怖の薪割り

冬の野外訓練で起きた恐怖の薪割り

駒ヶ根訓練所で、とあるおっさんに出会いました。

おっさんといっても、別に年配の青年海外協力隊候補生のことを揶揄して言っているわけではありません。

 

おっさん
わたしのニックネームはおっさんです

 

と、自己紹介からかましてきた彼に対して親しみを込めて使わせていただいている愛称です。

 

これは青年海外協力隊の野外訓練での出来事です。

野外訓練というのは、限られた食材と寝袋と、尚且つ電気・ガス・水道といったライフラインを断った環境で丸二日間生活せよ、というものであす。

まあ要するに、自己満足の我慢大会です。(JICAってこういう非合理的なもの好きなんですよ)

しかも4次隊の場合は外には雪、夜は氷点下という極寒の環境でやるので毎年病人が出るという本末転倒な訓練です。早く廃止してほしいものです。

まあ野外訓練批判はこのくらいにして、その中で薪割りや火おこしを経験することも訓練に入っています。

 

おっさんはよく、

 

おっさん
あ、あたす!?

 

と、よく居直ったときの変なおじさんのようなリアクションでその場を和まします。

おっさんが火おこしに挑戦しているときも。なかなか火がつかなくて焦った結果、おっさんは自分の手を日に近づけすぎて軍手に火をつけてしまっていました。

ついには軍手に火がついてしまい、

 

オチョ
おっさん!薪じゃなくて自分に火がついてるよ!!

 

と指摘すたときも、おっさんは自分の軍手についた火を見つめ

 

おっさん
あ、あたす!?

 

と、言っていました。

 

その翌朝、今度は私が火おこしに挑戦しました。

突き刺すような寒さと容赦なく降り続ける雪の中、小さな木についた火を更に大きな木に移し、消えないように注意しながら徐々に大きくしていく地道な作業を繰り返すと、ようやく料理するのに十分な火力にまで成長しました。

あとは料理が来るまでこの火を維持するだけだ。

 

おっさん
あ、あたす!?

 

物思いにふけっていると、雪の中で薪を割っていたおっさんが新しい薪を持ってきてくれた。

よくみると薪が少し足りなくなっていました。

 

オチョ
ありがとう、薪、まだ足りないから追加お願い

 

おっさん
わかりました!!

 

雪の中に戻り、また一生懸命、薪割を続けるおっさん。

おっさんはちょっと抜けたところがあるけど、とても真面目で一生懸命な人だなぁ。

新しい薪を火の中にくべて、また物思いにふける。

するとどうだろう、さっきまで快調だった火力がだんだんと弱くなっているではないか。

何かおかしいな、薪を更に追加して様子を見るも、一向に火力が強くならない。

焦る私。

 

オチョ
おっさん、もっと薪が必要だ!これじゃ料理ができない!!

 

おっさん
わかりました!!

 

雪の中で一生懸命に薪を割るおっさん。

そんな努力を尻目にだんだんと火が弱くなっていく。

ここで火を絶やすわけにはいかない、せっかくみんなが準備した料理があり、おっさんががんばって雪の中で薪割りしてくれているのに。

 

おっさんが雪の中で薪割りを、、、

 

おっさんが、、、

 

雪の中で薪割を、、、

 

雪の中で、、、、、

 

 

雪の中で!?

 

 

もう一度おっさんを振り返って見る。

おっさんは確かに雪の中にいた。

 

降りしきる雪の中で鉈を大きく上段に構え、雪の上に置いた薪に向かって刹那に振り下ろし、次の瞬間、真っ二に割れた薪は自立する力を失いそのまま雪の上に倒れる。

私はおっさんに近づき、肩をポンと叩いてこういった。

 

オチョ
おっさん・・・それじゃ薪が湿っちゃうよ・・・

 

おっさんは、驚いた顔で私を振り返るとこういった。

 

おっさん
あ、あたす!?

 

 

スペイン語に潜む罠、蘇る前前前世の記憶

スペイン語に潜む罠、蘇る前前前世の記憶

私は駒ヶ根訓練所をスペイン語を学びにきました。

逆にいうと、スペイン語の学習以外は割りとどうでもよかったです。

毎日、夜の10時までわき目も振らずに勉強したことで、動詞の活用にも形容詞の性数一致にも何とか食らいついていました。

訓練開始からおよそ1ヵ月後に実施した中間試験ではランティング・リスニング・オーラルの3種目全てのスコアが9割を超えていたほどです

 

そんな結果だったものだから、これはもしやいけるんじゃないか、と、そんな油断があったのかもしれません。

もっというと、私は自身のスペイン語能力を過信していたのかもしれません。

中間試験が終わり、いよいよ始まった過去形の勉強、その時それは起きました・・・

 

それは、スペイン語の過去形を使った自己紹介をしているときのこと。

私の過去、それはつまりサラリーマンをやっていた、というごくごく平凡な過去なわけです。

そんな私の過去が、仮に前前前世だとしても、皇帝陛下であろうはずがないわけです。

もしそんなことがあるとしたら、きっと何かの間違いです・・・・・

・・・・・そう、それは間違いであした。

 

誤:Cuándo era emperador ・・・ (かつて私が皇帝だったとき)

 

正:Cuándo era empleado ・・・ (かつて私が会社員だったとき)

 

語学クラス、みんなの前で自己紹介、私は自分がかつて皇帝陛下であった、という世迷いごとを高らかに宣言してしまいました。

 

言い終わった瞬間、何か違和感を覚えましたが時既に遅し!

一瞬皆きょとんとし、程なくして教室は爆笑の渦に包まれました。

特にスペイン語教師はネイティブ並みの耳を持っているので、“かつて皇帝だった”発言がモロにつぼに入ってしまい、その後もしばらく思い出し笑いが止まらずに授業になりませんでした。

会社員を経験してからスペイン語を勉強し始めた、という人は過去形を使って自己紹介をする際、この間違いに十分気をつけましょう。

 

 

スポンサードサーチ

真夜中の教室で実際にあった恐怖体験

真夜中の教室で実際にあった恐怖体験

駒ヶ根訓練所では毎日、教室に一人篭り、来る日も来る日も、夜10時、消灯時間ギリギリまで、スペイン語の勉強をしていました。

ある日、いつものように教室で勉強していたとき、ふと時計をみるともう夜の9時45分。

 

オチョ
そろそろ鐘が鳴るな

 

キリのいいところまでいこう、と、ペンを持つ手に力を入れ、テキストに向き合う。

 

 

ガチャ

 

 

突然の扉が開く音に驚き、顔を上げる。

するとそこにはクラスメートのAちゃんが立っていました。

 

オチョ
どうしたの?

 

Aちゃん
いや、ちょっと忘れ物しちゃってさ

 

そういって机においてあった忘れ物を取ると、教室を出て行きました。

 

 

キーーーン コーーーン カーーーン コーーーン

 

 

気を取り直してまたテキストに向き合おうとしたら、時間になり、鐘の音が訓練所中に響き渡ります。

 

オチョ
よし、寝るか!

 

テキストを閉じ、

 

荷物をまとめ、

 

席を立ち、

 

扉に向かい、

 

ドアノブに手をかける・・・

 

・・・

 

あれ?

 

いつもより強い抵抗感が手首に返ってきました。

 

・・・あれ

 

・・・鍵が

 

・・・かかってる

 

・・・なんで!?

 

 

あわてて後ろを振り向く。

さっきまで一人で勉強していた教室、Aちゃんが出て行ったあとは誰も来ていない

当然、ここにいるのは私一人、

鼓動が、早くなっていく、

さっき、Aちゃんが出て行ったときには開いていたはずの鍵、、、。

汗が、滴ってくる。

急いで鍵を開けて外に出る。

周りの教室を見てみると、扉はいずれも開いたままだ。

警備員が誤って外から鍵をかけたわけではないようだ。

 

 

では鍵は、、、内側から、、、?

 

 

恐ろしい想像が頭を支配するのを振り払うかのように、私は急ぎ足で自分の部屋へと向かった。

何度も往復しているはずの部屋と教室の距離がこんなにも遠く感じることはなかった。

ようやく部屋に扉の前に立つと、ほんの少しではあったが安堵感がこみ上げてきた。

ここまでくれば安心だ。

ドアノブに手をかけゆっくり扉を開く。

すると耳元で何かがささやいた。

 

???
ワタシも、入っていい?

 

信じるかどうかは、あなた次第。。。

 

スポンサーリンク
スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


ABOUTこの記事をかいた人

一部上場企業での海外営業、シンガポール駐在を経て、いろいろあって気がついたらグアテマラでボランティア。30にして「レールから外れる」を経験した男の働き方観、離婚経験を含む生活観、そしてボランティアとして生活したグアテマラの魅力、スペイン語学習方法を中心に発信します。