青年海外協力隊 駒ヶ根に集った猛者(シニアボランティア)との忘れられない会話

オチョ(@diadecanicula)だけど、青年海外協力隊の派遣前訓練には、前半と後半とで実は大きな違いがあることをご存知だろうか。

それは、シニア海外ボランティア(以後:SV)さんが一緒にいるかどうか、という違いだ。

シニア海外ボランティア
日本国政府が行う政府開発援助(ODA:Official Development Assistance) の一環として、外務省所管の独立行政法人国際協力機構(JICA) が実施する海外ボランティア派遣制度である。シニア海外ボランティアの募集年齢は4069歳。

Wikipediaより

SVさんの場合、通常の青年海外協力隊候補生の半分の期間で訓練を終えてしまう。

そんな訓練の前半しかいらっしゃらないSVさん達との交流について、自身の経験を踏まえながら書くことにする。

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SVさんと交流すべき理由

SVさんとの交流は派遣前訓練生活の前半戦メインイベント、と位置づけても過言ではないくらい、私はこれをとても重要な機会だと認識している。

SVさんたちとは、分かりやすく言ってしまえば青年海外協力隊のシニア版なのだが、その活動範囲や発揮される能力は私達青年海外協力隊とは全くの別物だ。

年齢とも比例して、職業スキルはまさに、その道を極めたエキスパートであり、尚且つ多くの人はその長いキャリアの中で国際感覚を既に見につけており、しかも50、60を超えた年齢になっても尚、新しい外国語を学んで発展途上国の第一線に派遣されることを自ら進んで望むバイタリティに溢れた猛者たちなのだ。

そんな猛者たちとおよそ1ヶ月間一緒に生活するなんて、青年海外協力隊にでもならなければ絶対に持ち得ない機会に、彼らの話を聞かない手はないのだ。

これから発展途上国に行って異文化交流をしようとする私たち青二才が、別世代のこんなすごい猛者と身近に生活していながら、その人たちと十分に交流せず、同世代の気の合う仲間達とばかりつるんだり、駒ヶ根マジックに勤しんだりしているばかりでは実にもったいない。

若者の方から進んで交流する機会を持つことをオススメする。

50年前の世界放浪って!?

ある日、いつもより少し早い時間にお風呂に入ると、湯船にぽつんと浮かぶロマンスグレーが目に入った。

私は心の中でガッツポーズした。

そのお方は以前から気になっていた白髪長身の紳士、経営管理のエキスパート、斉藤さん(仮)である。

この機会を逃してはならない、と、普段の1.5倍くらいの速度で全身を洗うと早速、斉藤さんの隣、不自然じゃないギリギリの距離感を保ちつつ湯船に浸かり、何気ないフリしてお声をかける。

オチョ
こんばんは、オチョといいます、今日も寒いですね~、スペイン語の調子どうっすか?

すると、とても気さくに返してくれた。

斉藤さん
どーもー、いやースペイン語はまるっきしダメだね~、わははは

するとだんだん、身の上話にも発展してくる。

斉藤さん
君はいくつだい?

オチョ
30です。メーカーで7年程営業を経験して、色々あって青年海外協力隊になりました

斉藤さん
30歳か、新しいことやるにはいい年齢だね、僕もちょうどそのころに最初の転職したなあ

オチョ
へー、これまで何回くらい転職されたんですか?

斉藤さん
う~ん、まぁかれこれ10社くらいかな~、まぁほとんど外資だけどね

オチョ
(が、外資を10社だと、、、只者じゃねぇ。。。)

今でこそ終身雇用が神話と化し、転職など誰もが行使し得る権利であるが、斉藤さんの年齢(60オーバー)でその時代に外資を渡り歩いているとは。

オチョ
へー、あの、因みに何ですけど、どこの会社ですかね

斉藤さん
んー、まあ○○とか~△△とか~

オチョ
(うーわー、全部知ってる、一流どころだー)

私はこの時点で確信した、そんな人の話が面白くないわけがない。

オチョ
是非今度一緒に飲みに行きましょう

斉藤さん
うん、いーよー、ぜひぜひ

というわけで早速お願いして一緒にお酒を飲みにいく機会を設けていただいた。

場所は越百(こすも)といって、地元の人たちに愛される小ぢんまりした居酒屋で、おいしい日本酒と絶品おつまみと常連さんたちとの交流、そして締めにこれまた超絶品のおそばが楽しめる超オススメの場所である。

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注意
ここは少人数でしっぽりこじんまり飲むのに適したお店である。
雰囲気が崩れるので、訓練生が大人数でわいわいと騒ぐような飲み会では使ってはダメ! 

お話を聞いてみると、やっぱり面白い。

仕事の関係で海外(主にアメリカ)にずっと暮らし、3人の息子さんもみんな英語ペラペラで海外で活躍するビジネスマンに育ったという斉藤さんだが、もともと斉藤さんのご両親もご兄弟も海外とは縁がなかったそうな。

留学が当たり前になった現代ならまだしも、当時飛行機もろくに飛んじゃいない時代に一代でがらりとインターナショナルな家系に変えてしまい、お孫さんと遊ぶのが趣味となった今も尚、SVとして新しい言語を学んで海外を拠点に活躍する(しかも今回がシニア海外ボランティア参加3回目なんだそうな)、そんなバラエティに富んだ人生を歩む斉藤さんの原点とはいったい何なのだろうか。

斉藤さん
若い頃にバックパックで2年間、世界を放浪してね、その時の情熱が今でも僕の原点だね

なんと、こんなところでまさか50年前の世界放浪記の話が聞けるなんて、それは期待していた以上の出来事であった。

今でこそ、世界一周が飽和状態といっても過言では無いくらい、友達の1人や2人は世界一周したことがあって、ネットにも世界一周ブログが溢れている時代になった。

しかし、当時インターネットもない、携帯電話もない、飛行機も使わない、そんな条件で2年間も世界を放浪したという話は想像を絶するもので、それこそまさに冒険であった。

斉藤さん
貨物船の船長と仲良くなってね~、乗せてってもらう約束したんだけどバックレられちゃってね~

オチョ
ええ~~~っ!!

斉藤さん
旅の途中で資金がなくなってきてね、とある太平洋に浮かぶ島で日雇い労働できる話聞いて、そこに行こうと思ったんだけど親から“行ったら勘当だ”って言われて仕方なくやめたよ~

オチョ
ひょえ~~~っ!!

斉藤さん
当時の恋人とは2年間放浪中もずっと文通しててね、僕のこと日本で待ってくれてたんだよ、まあそれが今の奥さんなんだけどね

オチョ
す、ステキ~~~っ!!

何かもう、信じられないようなエピソードをさも普通のことかのように淡々とお話されるけど、こっちはもう驚きの連続であった。

他にも色々あったのだが、もったいないことに気持ち良くお酒を飲みすぎて記憶がおぼろげである。

そんな斉藤さんのお話や人柄に地元の常連さんたちも興味津々で、カウンターで一緒になって盛り上がった。

斉藤さんは地元の人たちからおいしいお酒の情報や近所のオススメ居酒屋情報を聞いて一生懸命メモしていた。

その勤勉さ、情報収集力、コミュニケーション力、見習いたい。

てゆうか後でそのメモ見せてください!

その他にも、たくさんの魅力的なSVさんたち

その他にも、たくさんのSVさんたちと交流させていただいた。

卓球のエキスパート山田さん(仮)とは体育館で一緒に卓球をして汗を流した仲だ。

へたくそな私に一生懸命のご指導をしていただき、そしてついに私は必殺のバックハンドを習得した。

そのバックハンドを駆使して同期隊員たちを華麗に打ち負かしたりもしたとかしなかったとか。

金融エキスパートの加藤さん(仮)とも、一緒にお酒を飲ませていただいた。

そこでまさかの×イチという共通点が発覚し、その話題で盛り上がり、そして色々とご指導いただいた。

オチョ
今の奥さんを愛していますか?

再婚されて新たな家庭を築かれている加藤さんに、ぶしつけにこんな質問をさせていただいたところ、

加藤さん
う、うん、愛してる

と、照れながらも答える加藤さんの愛くるしい笑顔たるや、、、

私もいつかまた、、、!

そんな魅力的な歴史を持った人生の先輩たちのお話をたくさん聞けて、色々アドバイスしていただけるのは何とも有難く貴重なことである。

そして重ねて言うが、そんな貴重な機会を持てるのは訓練前半のおよそ1ヶ月間だけである。

最初は語学習得で余裕がないかもしれないが、平日をがんばって週末に少し余裕を作り、その余裕をSVさんたちとの交流に充てることが出来たらKTC生活はより一層充実したものになるだろう。

後日談

斉藤さんとお酒を飲んで数日後、例の地元の方たちから聴取した有益情報満載のメモを見せてもらおうと思い、斉藤さんに声をかけた。

オチョ
斉藤さん、そういえばこの間一緒にお酒を飲んだとき、地元の人からおいしいお酒の情報や居酒屋の情報メモしてましたよね、あれ、見せてほしいんですけど

斉藤さん
あぁ、あれ?あのメモなら次の日、ぽっけに入れたままズボンを洗濯してぐちゃぐちゃになっちゃったよ、わははは

私は心の中で敬礼していた。

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