プロフィール

忘れもしないあの瞬間…

深い深い、落胆を通り越した放心…

目の前が真っ白になるという比喩は大げさではなかった…

日系グローバルメーカーの海外駐在員、毎日毎日残業まみれの地獄のような日々、朝7に起きて、夜は日をまたぐまで会社にいて、家には寝るためだけに帰る、このクソみたいなサイクルを延々と繰り返す…

思い描いていた優雅な海外駐在員生活とは程遠かった…

それでも、せっかく手に入れた海外駐在員という立場を手放すまいと激務にも必死に食らいついて…

食らいついて食らいついて…

上司
あ、お前もう日本帰っていいわ

…は?

んだてめぇ

こうして私は、

ふっきれた!

私が青年海外協力隊になったきっかけ

私が青年海外協力隊になったきっかけ

人生とは思い通りにいかないものですね!わはは!

あんなにがんばったのに、結果も出していたのに、くだらない社内政治と上司との人間関係で仕事の成果なんてあっさり否定されてしまう。

いやぁ、まいったまいった!

ところで、ロジカルサラリーマンが吹っ切れたとき、どんな行動に出るか知ってますか?

怒ったりなんかしません、怒りという感情からは何も生まれないし、第一疲れます。

人事や労働組合に駆け込んで不平不満を言ったりもしません。

そもそも私はこの会社に失望してしまっているわけですから、何も期待していないことが前提なのです。

頭に残った感情はただ一つ

オチョ
辞める前にあとどんだけこの会社から搾取できるかなぁ…

そう考えたとき、私は青年海外協力隊の募集要項に目を通していました。

先に言っておくと、私には国際協力に対して一切の興味がありません。

青年海外協力隊、海外ボランティアといったものに対する夢や憧れも持ち合わせていませんでした。

私にとって、「青年海外協力隊への参加」は逃げの選択でした。

会社の就業規則の中に見つけた青年海外協力隊現職参加の規定。

当時は青年海外協力隊に現職参加制度というものがあり、会社に籍を置いたまま休職扱いでボランティアに参加し、給料ももらっていました。

そんなきっかけで国際協力の世界に片足を突っ込んだのです。

このブログに書かれていること

このブログに書かれていること

このブログはそんな、国際協力に興味なのにひょんなことから青年海外協力隊になってしまったロジカルサラリーマンが書いたブログです。

清貧な好青年

途上国に救済の手を

貧しくてもキラキラ目を輝かせた子供たち

夢と現実の間で揺れ動くボランティアの心の葛藤

国際協力の世界への憧れと開発業界へのキャリアアップ

このようないかにも青年海外協力隊っぽい内容の記事を読みたくてこのブログに訪れた方には残念ながら期待に沿えないかと思われます。

下手をしたら、「国際協力にあるまじき考えだ!」などと不快に思うこともあるかもしれません。

でも、国際協力に大事な異文化理解は、多様な価値観や考え方を受け入れることからスタートします。

資本主義の世界でビジネスにどっぷり浸かり培った合理性と効率を信じるロジカルサラリーマンが国際協力の世界を覗いたら風景が見えるのか?

と、異文化を理解するような温かい目で見ていただけたら幸いです。

青年海外協力隊という経験を通じて

青年海外協力隊という経験を通じて

ロジカルかつ合理的に分析してみた結果、結論から言うと、私は青年海外協力隊に参加してよかったと思っています。

当初目的としていた「現実から逃げる」ことにはまんまと成功しました。

現職参加という当時あった制度を利用して貯金もそれなりに増えました。

そして、ちゃっかり素敵な女性との出会いもありました。(これが一番でかいんだけどね、結局)

あの激務の駐在員生活を続けていたら見られなかったであろう景色、出会えなかったであろう人々、そして触れられなかったであろう情報がたくさんあります。

このブログも、サラリーマンやっていたら絶対に始めなかった新しい試みのひとつです。

途上国で生活し、激務の日々の繰り返しから離れ、立ち止まる時間がなかったら、今の私はないでしょう。

人生が180度変わった、といえば大げさですが、70度くらいは変わったように思います。

もちろん、いいことばかりではありません。

そんな、いいことも悪いことも含め、正直に、赤裸々に、青年海外協力隊生活をつづる、それがこのブログ

カニクラの日

なのです。

さいごに

このブログのタイトル、「カニクラの日」とは、中南米に特有の天気で、半年間も続く長い雨季のど真ん中に1-2週間だけ空が晴れ渡る期間のことです。

慌しい日常というレールから外れて見えた世界が、そんな「カニクラの日」に似ていると思い、このタイトルをつけました。

このブログを読んだ人にも、何か辛い境遇にあっても、ふっと晴れ間が覗かせる、そんなカニクラの日が訪れますように。