プロフィール

深い落胆を通り越した放心

忘れもしない、あの日のあの瞬間

当時、私はシンガポールにいて、海外駐在員として毎日毎日残業、地獄のような日々を送っていた

朝7に起きて、出社して、夜は帰れるのが早くて10時で、寝るためだけに帰宅して、そしてまた起きての繰り返し

12時を回ることもしょっちゅうだし、土日もどちらかは出社していた

ツライ

という言葉も忘れるくらい麻痺していた

 

帰国命令がきている

 

そう告げられた瞬間は、人生はそれまでの流れから大きくうねって別の、どこに向かうのかわからない不安定さを帯びはじめた

え、なんで?

なんでこんなにがんばったのに、

成績も出しているのに

なんで俺に帰国命令が?

 

頭が真っ白になった

それでも、思いのほか指は冷静に動き、当時の妻へのメールを打った

つい半年前、シンガポールに来るために会社を退職したばかりの妻に

ごめんなさい、もう帰国することになりました、ごめんなさい

 

それからというもの、離婚したり

青年海外協力隊に参加したり

それまで全く勉強したこともないスペイン語を駆使してグアテマラで生活したり

そんで結局会社は辞めて

やはり、それまで想定した人生とはまったく別の人生を歩んでいた

 

そしたらなんか・・・

 

なんというかこう・・・

 

吹っ切れた!!

 

生きていけんじゃん!別に!

楽しいじゃん!フツーに!

「それまで想定していた人生」ってなんだよ!知らねーよ!

 

なんかこう、レールから外れて、

視界が開けて、

サラリーマンやってたら入ってこなかったような情報がたくさん入ってくるようになって、

人生の自由度が増した気がした

海外駐在員をやって、お給料をたくさんもらえるようになって、それはそれで充実していたのかもしれないけど、それとは別の種類の充実があった

 

ブログのタイトル、「カニクラの日」とは、中南米に特有の天気で、雨季のど真ん中にあるのに空が一年で最も晴れ渡る日のことです。

レールから外れて見えた世界が、なんとなく「カニクラの日」に似ていると思い、そんなタイミングで始めたブログにことタイトルをつけました。

このブログを読んだ人にも、何か辛い境遇にあっても、ふっと晴れ間が覗かせる、そんなカニクラの日が訪れますように。