スペイン語に限らず第二外国語を学ぶ上で大きな壁となって立ちはだかるのが『語彙力』です。
大げさな話、単語の意味さえわかれば、たとえ文法が分かっていなくても文章の意味がある程度理解できてしまいます。
逆に言えば、文法を完璧に理解しても単語の意味が分からなければいつまでたっても文章が読めるようになりません。
それほど重要な語彙力の課題。
英語の場合は、日本の義務教育や受験勉強を経てある程度の語彙は大人になったら身に付いているものです。
しかしながらスペイン語になると、それこそ数字の1、2、3、4・・・10、ってところから覚える必要があります。
私はこのスペイン語の語彙力アップという課題に対して、
「優れた単語帳を買って覚える」
のではなく、
「優れた単語帳を自ら作って覚える」
という方法で取り組んでいます。
この記事ではそのスペイン語単語帳作りの方法をご紹介します。
Contents
スペイン語の単語帳を作るための下準備
単語帳作りを始める前に基礎文法は頭に入れておきましょう。
先ずは最低でも基礎文法テキストを丸1冊は読み込みます。
基礎文法を学習する過程で、数字、曜日、日常会話で頻繁に使われる動詞などといった基礎的な単語は覚えられるので、先ずはそこでスペイン語単語力の土台は作っておきます。
私がおすすめする初心者が先ずスペイン語を始めるにあたっての勉強法はコチラです▼
基礎文法と土台レベルの単語力がついたら少しずつスペイン語の文章が読めるようになってきます。
私は、
「語学はしゃべってなんぼ」
という基本方針をもってスペイン語を勉強しておりますので、学習の軸を「音読」に置いています。
なので単語帳作りも、この「音読」とセットで実施します。
音読ができるようになったら、私が推奨するスペイン語独学勉強法の「音読法」を試してみてください▼
「音読法」を実践しつつ、いよいよここから単語帳の作成です。
語彙力をアップさせる単語帳作りのやり方
上述の「音読法は」1日5つの新しいスペイン語単語を覚えることを目的としています。
この5つを毎日毎日積み重ねて1つの単語帳に仕上げていく、これが単語帳作りのやり方です。
因みに実際に私が作っている単語帳がこちら↑↑↑です。
1年くらい続けてなかなかな厚さになりました!
ではどのようなステップで作り上げていくのか、ひとつひとつ説明していきます。
スペイン語単語帳作りステップ1
先ずは単語の意味を書きます。
辞書を引いてみると、たまに1つの単語がたくさんの意味をもっているケースがありますが、全て覚える必要はありません。
最初に出てくる1つのみ書いて、それを覚えます。
スペイン語単語帳作りステップ2
次に、その単語の補足情報を書きます。
補足情報の例としては、
例① その単語の別の品詞
例えば覚えようとしている単語が動詞だったら、その動詞の名詞形だったり形容詞形だったりを補足情報として書きます。
もちろん、全てを書き出す必要はありません。
覚えようとしている単語よりも、その単語の別品詞の方が頻出度が高い場合のみ書きましょう。
例② 不規則に活用する動詞の活用形
基礎文法を勉強したら動詞には不規則に活用するものがあることは理解できたかと思います。
例えば上の画像にある、
Pertenecer : ~に所属する
という動詞は主語が一人称のときPertenezcoと、不規則に活用します。
そういう場合に、「-zco形」、と補足を書いておきます。
他にも、
o→ue形
e→i形
など活用のパターンに分かりやすい名前をつけて、補足情報として書いておきます。
例③ その他不規則な用法がある単語
例えば上の画像にある、
Ave : 鳥
のように女性名詞なのに定冠詞が男性名詞用の「el」が使われる、というようなパターンや、複数形でしか使われない名詞、口語的にしか使われない特殊な単語、再帰動詞になると意味がガラリと変わる動詞などなど。
これらはあくまで一例で、何かしら特殊な性質をもった単語ならメモ程度に書いておきます。
情報が多すぎると覚えられないので、本当に必要な情報だけに限定し、書きすぎないことがコツです。
スペイン語単語帳作りステップ3
覚えようとしている単語を書く、書く、とにかく書く!
コーヒーこぼしても、ひたすら書く!書く!書く!!
書くだけじゃなく、書きながら発音もして、5感をフルに使って記憶する。
書く回数は、私は2行にとどめていますが、そこは人それぞれ好みがあってよいかと思います。
これを何日も何日も繰り返して継続していくと、気がついたら単語帳といえるレベルの量になってきます。
私の場合1日5単語なので、これが1ヶ月継続したら150単語、半年で900単語、1年で1800単語。
ここまできたら、もう立派な単語帳の完成ですね!
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おすすめ!覚えづらい単語も記憶に刷り込まれるスペイン語単語帳作り
単語帳作りのメリットは何と言っても一つ一つの単語が記憶に残りやすいということ。
それもそのはずです。
単語帳に出てくる単語は誰かが「頻出」として選んだものであるのに対し、自分で作った単語帳に出てくる単語は「重要そうだ」と思って自ら選んだ単語です。
書くという作業もそうですが、この編集するという作業がワンクッション入ってくることによって本来なら覚えづらい単語でもスっと頭に入ってきてくれます。
また、5つの単語を選ぶ過程で「音読法」を実践することによって文章を読むので、
「あ、この単語はサッカーのニュースを読んだときに出てきたやつだ」
といったように単語と元となっている文章とがリンクしてより一層、記憶に刷り込まれる効果があります。
こうして覚えづらい単語でも頭に入って気やすく、一度覚えたら忘れづらいのがこの単語学習法のメリットです。
一方でデメリットもあります。
市販の単語帳の方が「頻出度」という軸で編集されているので、教科書やテストに出てきそうな単語から順序良く覚えられる、というメリットがあります。
私の場合はこの自作の単語帳で単語の勉強をしていたので、最初は周りから、
なんか誰も知らないようなマニアックな単語にやたら詳しいキャラ
になってしまいました。
例えば料理レシピを使って単語帳を作ると、やたらと料理用語や調理器具の名前に詳しくなったり、新聞を使うとやたらと犯罪用語に詳しくなったりします(特に私がいるグアテマラは治安が悪いので・・・)。
それでも、最初はそんな風に感じても、100単語、500単語、1000単語、と、数を積み重ねていけばそのうち頻出単語にも追いついてきます。
それに、一度覚えた単語はなかなか抜けることがないので、長い目で見たら単語帳作りの方がメリットは大きいと思います。
地道な作業の連続ですが、語彙力アップの方法は努力の積み重ねと継続しかありません。
なかなか語彙が増えずに悩んでいたり、スペイン語検定試験のためにもっと単語を覚えたいと意欲のある人は是非とも、「音読法」とあわせてこの単語帳作りに挑戦してみてください。
因みに私は中米のグアテマラにきてこの勉強法を始めたので、いいノートが見つからずに、ページをちぎって単語帳にしています。
日本で普通に売っている大学ノートに書き出したほうが読み返しやすいし見栄えもよかっただろうなぁ、と少し後悔・・・
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