なぜ、英語が話せるとスペイン語の習得が早いのか?
いや・・いや・・・いや!!
英語とスペイン語って文法は実は似て非なるものだし、語学の才能とかそんなふわっとしたものではなく、ちゃんと根拠があります。
確かに、英語とスペイン語で文法・発音・単語等の類似性は存在しますが、それは英語習得者が持っている利点のほんの小さな一部にすぎません。
私がこの記事で書くのは文法的な類似性とかいった表面的な利点ではなく、学習に着手して実感として感じている本質的な利点です。
私はこの利点に気づいて、もっとはやくスペイン語の学習を始めていればよかった、と後悔しています。
これを読んだら第二外国語として英語の次にスペイン語を習得するメリットを少なからず感じていただけると思います。
Contents
なぜ英語を話せるとスペイン語が簡単に感じられるか?
なぜ英語の次に習得する第二外国語としてスペイン語がおすすめなのか?
それは、端的に言ってしまえば「話せるレベル」まで英語を習得した人にとってスペイン語は簡単に感じられるからです。
ではなぜ簡単に感じられるのか?
それには大きく2種類あり、ひとつはスペイン語の性質によるものと、もうひとつは英語を話せる人が既に身に着けている能力によるもの、です。
まず、スペイン語の性質によるものについて3種類、説明します。
スペイン語の発音はほとんどローマ字読みでよい
スペイン語学習者が英語学習と比較して、一番簡単だと感じている点はおそらく発音でしょう。
スペイン語の母音はaeiouの5つしかなく、しかもそれぞれ、
a(ア)、e(エ)、i(イ)、o(オ)、u(ウ)
と、ローマ字の発音どおりに発音します。
英語だと、例えば
Hello:ハロー(母音が e なのにアの発音)
Nice:ナイス(母音が i なのにアイの発音)
Mother:マザー(母音が o なのにアの発音)
といったように、母音の発音が必ずしもローマ字どおりではないケースが多く、単語一つ一つの発音を正確に記憶する必要があります。
スペイン語はそのような必要がなく、母音の発音は常にローマ字どおり一定でよいので、単語の意味を記憶する必要はあっても単語の発音まで記憶する必要がありません。
これが英語学習に比べてスペイン語学習が簡単に感じる最もシンプルなポイントです。
スペイン語のアクセントはほとんど規則どおり
発音に引き続いて、アクセントの位置もスペイン語は全て規則どおりに決められています。
スペイン語のアクセントには以下の3つの規則に従って覚えられます。
① 母音で終わる単語は語末から数えて2番目の母音にアクセントがある
例:mano, agua, coche
②-n, -sで終わる単語は語末から数えて2番目の母音にアクセントがある
例:imagen, crisis, entonces
③n,s以外の子音で終わる単語は語末の母音にアクセントがある
例:papel, reloj, mujer
はい、これだけ!この3つだけ!
この3つさえ覚えれば、あとは不規則にさえ対応できればアクセントを間違えることはありません。
いえいえ、不規則は覚える必要さえありません。
例えば
Japón
のように-nで終わるのに語末の母音にアクセントがある場合は、アクセントマーク( ’ こんなやつ)がアクセントの位置についているので、覚えなくても読み間違えることはありません。
この二つの性質を掛け合わせると、
発音とアクセントが規則どおり ⇒ スペイン語の意味が全くわからなくても文章が読めてしまう
と、極端に言ってしまえばということです。
語順の入れ替え・主語の省略を許容するスペイン語文法のフレキシブルさ
更に、スペイン語の文法は英語の文法よりもフレキシブルです。
例えば英語の文法を勉強するとき、
S + V
S + V + C
S + V + O
みたいな基本の型って習いませんでしたか?
英語はこの基本の型通りに単語を当てはめないと、例え意味が通じても文法的に不正解になります。
一方でスペイン語はこの語順の入れ替えが自由で、なをかつ主語の省略をしても文法的に正しいとされています。
V + C + S でもいいし
O + S + Vでもいいし、なんなら
V のみでもオッケー
スペイン語を勉強したことのない人には、
ぽかーん・・・
て感じかもしれませんが、本当にこれで意味的にも通じますし、文法的にも正解です。
スペイン語の動詞は主語によって活用するので、活用をみれば主語がわかり、結果として主語の役割が英語と比較して薄まり、フレキシブルになります。
確かに「動詞の活用を覚える」というのは英語にはない手間であり、スペイン語学習者にとって最初の関門といえるでしょう。
ただ、スペイン語動詞の活用は記憶するものではなく、身体(口)に染み込ませるものなので、自転車の乗り方と同じで一度ものにしてしまえば忘れることはありません。
こちらの記事で詳しく解説しています▼
英語を「話せる」レベルになるまで勉強した人が既に持っている予測力
英語が話せる人にとってスペイン語が簡単に感じる理由、以上がスペイン語の性質によるものです。
もう一つの理由、英語を「話せる」レベルになるまで勉強した人がその努力の恩恵として身につけた能力によるもの、
それは決して、語学の才能だとか記憶力だとかいったことではありません。
それは予測力です。
予測力とは、意味がわからない単語が出てきてもその前後の文脈や読んでいる(聞いている)文章の内容からその意味を予測する力のことです。
外国語習得における予測力の重要性については以下の記事に詳しくまとめています▼
英語を「話せる」レベルにまで到達している人には往々にして予測力が自然と身についています。
それは翻訳作業を中心にした義務教育的な勉強方法からすでに脱していて、話すことを軸に外国語を勉強することに慣れているからです。
この能力を持っているとスペイン語の習得は恐ろしく早くなります。
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英語を話せる人が次にスペイン語学ぶと習得が恐ろしく早い理由
英語学習で既に予測力を既に身に着けた人がスペイン語の習得が恐ろしく早くなる理由、それは、
音読を中心にした勉強方法にすぐに移行できるから
です。
先ほども説明したように、スペイン語は「発音」と「アクセントの位置」が規則で定まっていて、尚且つ文法が「フレキシブル」なので、音読が簡単な言語です。
2ヶ月とか3ヶ月、短期間に基礎文法と動詞の活用をみっちり叩き込めば、あとは音読を中心とした独学でスペイン語力はぐんぐん伸びてきます。
私がスペイン語学習で実践している音読を中心にした勉強方法はこちら▼
正直、なんでもっとスペイン語を勉強しなかったんだろう・・・と後悔しているレベルで、英語の次に第二外国語としてスペイン語を習得することは容易で且つ合理的です。
「英語が話せる」が武器になる時代なら第二外国語まで手を伸ばす必要はないかもしれませんが、航空券の値段も安くなって英語習得の敷居が下がってきて、これからますます「英語が話せる」が若い人を中心にデフォルト化していくのではないか、と思います。(海外・途上国では実際にそうなってきているのが現状)
そんななか、簡単で合理的で、尚且つ世界的にも広く公用語として使われているスペイン語を学ぶメリットは少なからずあるのではないかと思います。
その他スペイン語基礎文法学習者向けに書いた記事がこちら▼
>>>[初心者向け]独学ではじめてのスペイン語を勉強するなら文法と会話フレーズの平行学習がオススメ
>>>超簡単!スペイン語のSaberとConocerとPoderの違いを分かりやすく解説
スペイン語の語彙力、単語力アップのための勉強法について書いた記事がこちら▼
>>>スペイン語の語彙力をアップしたいなら単語帳を買うのではなく作って覚えるべし
>>>覚えづらいスペイン語の動詞をGoogle画像検索を使ってイメージで記憶するコツ
>>>スペイン語単語の語彙数を飛躍的に上げる3ステップ記憶法のやり方