残念なお知らせ 青年海外協力隊は駒ヶ根の地から歓迎されていなかった

店員さん
あ、あんたたち協力隊なの?じゃあこっち使ってね!

さっきまで目の前にあったワイングラスが下げられ、代わりに100円ショップで売られているような安物グラスが出された。

オチョ(@diadecanicula)だけど、上述のやりとりは駒ヶ根にある、とあるイタリアンレストランにて、訓練が始まって最初の週末に私が実際に目の当たりにした光景である。

ここでは私が実際に目で見て肌で体感した駒ヶ根における青年海外協力隊の位置づけについて包み隠さず書くことにする。

青年海外協力隊の駒ヶ根訓練所(通称:KTC)とは

青年海外協力隊の選考試験に合格することと正式に青年海外協力隊になることとはイコールではない。

選考試験に合格した時点ではまだ青年海外協力隊の候補生、という扱いだ。

候補生たちは現地で使う外国語習得を主な目的とした訓練合宿を70日間にわたって実施し、最後に実施する試験に合格してはじめて正式な青年海外協力隊になれるのだ。

これがいわゆる、派遣前訓練というやつで、それを実施する駒ヶ根訓練所のことは頭文字(Komagane Training Center)を取ってKTCと呼ばれている。

訓練施設は国内に2箇所、長野県の駒ヶ根市のほかにもう一つ、福島県の二本松市にもあり、習得言語や派遣国によって適宜振り分けられる。

私を含め、中南米のスペイン語圏に派遣される予定の候補生は皆、駒ヶ根にてこの派遣前訓練を実施することになる。

さて、駒ヶ根という場所に対して私が最初に抱いた印象は上述の通り、青年海外協力隊は駒ヶ根の地から歓迎されていないというものだ。

毎年何百人もの青年海外協力隊候補生がこの地を訪れ、飯を食い、酒を飲み、観光をし、バス・タクシーを利用し、、、この地にもたらされるその経済効果たるや、そこそこのものがあるはずであろう。

にもかかわらず、歓迎されていないとはいったい何事であろうか。

青年海外協力隊候補生たちが駒ヶ根で晒してきた醜態

さて、この歓迎されていない状況を作った要因というのが、どうもその長い歴史の中で過去の青年海外協力隊候補生がこの地で晒してきた醜態というものが起因しているようだ。

例えば上述したイタリアンレストランの例で言えば、このお店で毎回、酒に酔った候補生が騒いで高価なワイングラスを割ることから、お店側も失礼を承知でワイングラスを提供せず、代わりに安いグラスを提供せざるを得なくなったのだ。

この他にも、私の知る限りざっと以下のようなトラブルがある。

  • 昔は駒ヶ根駅から訓練所まで、夜の時間もバスが運行していたが、酒に酔った候補生が車内で毎回あまりにもバカ騒ぎし、注意しても一向にやめる気配が無いので地元のバス会社がブチ切れて運行を取りやめた(今はタクシーを使うか、送迎サービス込みの居酒屋じゃないと夜、お酒を飲みに外出できない)
  • 候補生がコンビニで買ったお酒を駐車場で飲んでバカ騒ぎして注意しても一向にやめる気配が無いので一部コンビニから“候補生へのアルコール販売お断り”のレッテルを貼られている
  • 徒歩圏内のレストランからの帰り道、酔った候補生の話し声がうるさい、と近隣住民から騒音の苦情が後を絶たない

などなど、特に飲酒がらみのいざこざで様々、悪い印象を持たれているようであった。

更に更にベテランの語学講師に聞くと、これよりももっと酷い、男女がらみのエグい話や候補生同士のバイオレンスな話など、若者同士が閉鎖された環境で2ヶ月以上もの間集団生活するという異空間は、まさにそんな珍エピソード製造機なのである。

これから発展途上国に赴き、地域の住民の為にボランティアしようと高い志を持って訓練に挑んでいるはずの候補生達が、訓練所の所在地である駒ヶ根市の住人に多大なる迷惑をかけ、嫌われてしまっているという矛盾は何とも皮肉である。

ここで生活しているとなんだか米軍基地にいる米軍の気持ちが少し分かる気がする。

アメリカ人だから野蛮なのでもなく、軍人だから野蛮なのでもなく、結局そういうやつが居るからそういう印象を持たれてしまうのだ、と。

怒る気にもならず、ただもやもやとした感情を胸に残しながら100円ショップの安物コップでワインを飲むのであった。


(それでも、ホントいいとこ、駒ヶ根)

候補生は節度を持って、地域に愛される隊を目指すべし

さて、そんなこんなでどうもアウェーな幕開けとなった駒ヶ根での訓練生活である。

歓迎されていないという残念な事実についてはもはや甘んじて受け入れるしかあるまい。

過去に起きたことなど我々にはどうすることも出来ないし、たったの70日間でその住民達の印象を変えることなど不可能なのだから。

信頼は長い時間かけて築き上げても、失うのはほんの一瞬の間の出来事である

誰かしらの名言集で検索したらかなりの高確率でお目にかかれそうな言葉である。

どれだけ騒ぎを起こし、住民に迷惑をかけた候補生でも、たったの70日後には最終試験が終わって

(`・ω・´)<自分、青年海外協力隊になったっす (キリッ)

とかいって涼しい顔して駒ヶ根の地を後にし、任地へと旅立つ。

そして多くの人はそのまま一生駒ヶ根には戻ってこない。

その地に根付いて生活する住人に与えた悪い印象や、不名誉なバトンを受け取って肩身の狭い思いをする後続の候補生のことなど考えることも無く。

注意
もちろん、あまりに酷ければ強制退所といった厳しい処置も執行され得る

青年海外協力隊のボランティア活動というのは、たった2年間という、その地域に根付いている住人からしたら人生のほんのひと時の短い期間に、外国からはるばるやって来た兄ちゃん姉ちゃんがそこにお邪魔して、おせっかいながら援助なるものをやらせていただく、というものだ。

村人のヒーローとして颯爽と現れて、住民感情を無視して散々引っ掻き回した挙句に2年後

(´・д・`) <いやー。国際協力がんばったなー、オレ

と、涼しい顔して帰国して友達に国際協力自慢をして回るようであってはならない。

そんな勘違いヒーローボランティアマンにならないためにも、候補生達には駒ヶ根に滞在する訓練期間70日間から、そこに根付いている地域住民の目を意識し、その暮らしを尊重し、節度のある生活を心がけて欲しいものである。

・・・書き終わってから読み返したら、思いっきりおっさんの説教になっていることに気づいた。年だなぁ~

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