青年海外協力隊を任期短縮したらその後の人生に何か支障をきたす?就職活動が不利になる?
いえいえ、そんなことはありません!
断言できます。
なぜなら私自身が任短して、ふつーに転職できたし、なんなら前職よりも給料100万円以上UPしたからです。
あまり口には出さないけど、
と、任期短縮という選択肢が頭の中をちらつくことって、珍しいことではないかと思います。
そんなときに同時に思うのは、
ということではないでしょうか?
そんな根拠のない不安や強迫観念について、実際に任期短縮して転職を成功させた私が実体験に基づいて解説します。
Contents
任短しても一般企業への就職活動はなにも影響をうけません
結論から言うと、任期短縮しても一般企業への就職活動になんら悪影響はありません。
なぜそんな風に自信を持っていえるのか?私のケースはたまたま運が良かっただけじゃないのか?
いえ、そんなことはありません、確かな根拠があっていっています。
ずばり、
青年海外協力隊の任期が2年間であることを一般企業に勤めている人は知りません
はい、これが確かな根拠です。
青年海外協力隊になるような人は元々この制度に興味があったり、広告などで見知っていて、派遣期間が2年間であることを一般常識であるかのように思っているかもしれません。
がしかし、現実には、青年海外協力隊という制度の認知度はそこまで広まっていません。
ためしに、普通に就職した学生時代の友人や海外に興味のない家族に聞いてみるとよいでしょう。
2年間という派遣期間を知らないので当然、任期短縮という概念そのものが通じません。
ですので履歴書に書く内容は、
20○○年○月から20XX年X月まで青年海外協力隊として△△にてボランティア
という事実を書いておしまいです。
“任期短縮”なんて書くスペースもなければ必要性もない。
なんて聞いてくる面接官にはよっぽどのことがない限りめぐり合うことはないでしょう。
ですから、任期短縮したら就職活動に響くかも…
なんていうのは過剰な心配、言い方を変えれば驕った考え、ともいえるかもしれません。
終身雇用制度が崩壊した後の任期短縮が意味すること
終身雇用制度の崩壊
これは今や日本経済界のトップが口にするほど紛れもない事実として目の前に横たわっています。
会社にすがって生きていきたかった人にとっては梯子を外されたような思いかもしれませんが、見方を変えれば人材の流動性が増して、若い人にとっては転職などがしやすい社会になったともいえます。
任期短縮にも同じことがいえます。
もしかしたら昔は任期短縮した人が就職に不利に働いた時代があったのかもしれません。
そんな時代は「任期短縮」という切り札はボランティアの抑止力を高める上で機能していたのかもしれません。
でも今は時代が変わりました。
転職市場が売り手市場になっていることも任期短縮のハードルが下がる大きな要因ですが、なによりも、
自らの進む道を自分のタイミングで自分の頭で考えて決めること
に対して社会の寛容さが増したことが一番大きいかと思います。
仮に任期短縮した旨を面接で聞かれた場合であっても、
派遣前に得たいと思っていたことを得ることができたので次に進みたいと思った!
と、論理立てて説明できれば今の時代、特に悪い印象を与えることはないでしょう。
スポンサードサーチ
こんなボランティアには任期短縮をおすすめしない
私のケースは民間企業への再就職です。
その場合は、何度も言うように、任期短縮をしたところで再就職に不利になるなんてことは何一つありません。
一方で、さすがに任期短縮がその後の人生に不利になるのでおすすめしない、というケースもあります。
JICA(JOCA)への再就職や調整員を目指す人
青年海外協力隊を終えた後、JICAやその関連機関(JOCAなど)、調整員への再就職を目指している人には任期短縮はおすすめしません。
やはり、JICAへ再就職したいならJICAに好かれなければなりません。
日本の組織に属するということは、どんなに優秀な人でも、その組織に嫌われてしまったら居場所を作ってもらえません。
そういう意味では、任期短縮は確実にマイナスイメージをもたれてしまいます。
JICAへの就職を目指すならJICAから好感を持ってもらうような活動をし、良好な関係性を隊員時代から築く必要があります。
JICAの奨学金を使って大学院へ行きたい人
JICAには教育訓練手当制度というものがあり、青年海外協力隊の活動を満了した人を対象に教育関連費用の一部を負担してもらえる制度があります。
JICAの教育訓練手当についてはコチラ
青年海外協力隊のなかにはこの制度を利用して大学院の学費をまかなってもらうことを目指している人もいるかと思います。
当然、任期短縮するとこの教育訓練手当ての支給対象外となってしまいます。
ちなみに私のように現職参加制度を利用している人は最初からこの制度の支給対象ではありません。
その他の人はほとんど影響がない
大きく分けると、任期短縮をおすすめできない人はこの二つのいずれかに該当する人です。
逆に言えば、それ以外であれば任期短縮のハードルはそこまで高くないかと思います。
帰国にかかる交通費はちゃんと支給されますし、健康診断の費用も負担してもらえます。
再就職の支援は受けられなくても、優秀な転職エージェントは民間にたくさんありますので問題なし。
もちろん、起業や独立を考えている人にとっては最初から悩むに値しない問題でしょう。
生き方が多様な時代、選択肢はいつでも目の前に広がっているのです。
青年海外協力隊活動を2年間やり遂げないことへの負い目
そうですよね、私も任期短縮することに負い目がなかったといえば嘘になります。
ずっとお世話になった活動先の人たちやホームステイ先の家族と別れるのはとても寂しかったです。
でも2年間をやり遂げたところで、別れの寂しさは変わりません。
ただ、少しそのタイミングが早まっただけなんだ、と割り切ることにしました。
また、私は任期短縮して帰国した後、就職活動が思いのほかすんなりと決まってしまったので、余った時間に再度、自費で任地を訪問しました。
そのときに確信したことがあります。
それは、
青年海外協力隊の任期を2年間やり遂げたかどうかは関係なく、誠意を持って現地の人々と接した時間や築いた関係は永遠に続く
ということです。
久々に再会したホームステイ先の人々は、
あなたは家族の一員です
といって私を迎え入れてくれて、宿泊代も受け取らず寝る場所や食事を振舞ってくれました。
この関係は一生続くんだな、と、嬉しくて泣きそうになりました。
その関係性を維持するのに、「青年海外協力隊」という看板は必要ありません。
任期短縮は自分次第、後悔のない選択を
最後は自分次第です。正解なんてありません。
私は任期短縮しました。
任期短縮すると、JICAから表彰状はもらえません。
再就職支援もありません。
2年間の活動をやり遂げた同期とは距離ができるかもしれません。
それでも私は現地の人たちの笑顔に再会して、青年海外協力隊を任期短縮するという自分の決断は間違っていなかった、と思いました。
再就職も難なく済ませ、自分のした決断を後悔する理由も特に見当たりません。
それで十分です。