給料貰いながら海外ボランティア!? 青年海外協力隊の現職参加制度とは?

オチョ(@diadecanicula)だけど、この記事ではJICAが推奨する青年海外協力隊の現職参加制度について、この制度の恩恵を享受している人間として、その魅力や考えていることを基本的なところを中心に書くことにする。

願わくばこの記事を読んだ人が、実際に現職参加で青年海外協力隊に参加するという道を模索し、ひいてはその道を歩む事を決断する、そんなきっかけになってくれたら幸いである。

現職参加とは何か

先ず現職参加が何かについて、私が頭で理解していることをここに書くより、JICAホームページを確認することが一番有効であろう。

以下、引用である。

現職参加とは
現在職業を持っている方の場合、休職などの形で所属先に身分を残したまま参加することは、帰国後の就職のことを考えても望ましいことといえます。
JICAでは、企業や官庁など関係各方面に対して、所属先に身分を残したまま参加する「現職参加」促進のお願いをしており、「働く人の所属先推薦制度」や「派遣期間選択制度」、「人件費補てん制度」等、より現職参加しやすくするための制度をもうけています。現職参加を希望する方は、応募することについてあらかじめ所属先の上司などに相談されることを強くお勧めします。

JICAホームページより引用

JICAとしては現在、実際にその専用の部署を作るなど、この現職参加制度を利用しての派遣にかなり力を入れて促進していて、そのような制度を持たない企業に対してはJICA担当者が企業側と制度構築の交渉に当たってくれる

また、現職参加が認められる条件や処遇については各所属先の処遇制度によるが、上述の通り、JICAとしては有給での参加を促進すべく、人件費補てんやその他諸経費補てんといったサポートも充実している。

つまり企業側としては、金銭的な負担なく、社員を有給休職で青年海外協力隊に参加させることが実質可能なのである。

現職参加制度について私が考える各関係者ごとの客観的な利点はざっと以下の通りである。

協力隊参加者個人の利点
・ボランティア参加期間中の給与、社会保障(年金、保険)を失うことによって被る金銭的、手続き的な負担が大幅に軽減される
・ボランティア活動後の再就職の不安が軽減される

従業員を協力隊に参加させる企業側の利点
・人材の流出を防ぎ(休職にはなるが退職にはならない)、帰国後にグローバル人材としての活躍を期待できる
・企業の社会貢献イメージを向上させることができる

JICAの利点
・(社会人経験を持つという意味で)良質な人材を確保しやすくなる
・協力隊参加者はフリーターになるというマイナスイメージを払拭し、帰国者の再就職支援にかかる負担が軽減する

因みに私は有給の現職参加という形で青年海外協力隊として派遣されている。

つまり、海外でボランティアをする傍ら、毎月お給料日にはお給料が、更には半年に一回はボーナスが、会社から日本の銀行口座に振り込まれている。

そして私としては、同じような形で参加する人が今後もどんどん増えていってほしいという気持ちでいる。

金銭的な生々しい話をする気はないが、しかしながら現職参加で参加するのとそうでないのとでは2年後の日本の銀行口座に残っている預金額に大きな差が生じるのが現実だ。

やはりお金は個々人の人生を設計する上で無視できないリソースであることは間違いない。

社会貢献活動をする人=薄給(であるべき)という変な固定観念も個人的には好きではない。

人生の在り方や家族(関係)の在り方が多様化する一方、社会保障や年金といったベースネットの先行きが不透明である世の中だからこそ、お金のことを真剣に考えることは寧ろ真面目さであり大切なことだ。

しかし現状は、青年海外協力隊になって周りを見回すと、現職参加制度を利用している人が意外と少なかった。

ある人は“もう会社に戻る気はない”という強い決別の気持ちを表すべく退職していたが、またある人は“そもそも現職参加制度についてよく知らなかった”という人もいた。

選択することはもちろん重要なことだが、その前に先ずは自身の選択肢をしっかりと把握することも重要なのである。

現職参加導入に対する企業側の対応

周りの参加者の中には、“現職参加制度を利用しての参加を希望したが会社に許してもらえず、仕方なく退職してきた”という人もいた。

やはり企業にとって、2年間の期限付きとはいえ、人材が流出することは避けたいのであろう。

ましてJICAが費用を負担してくれるとはいえ、仕事そっちのけで海外でボランティアしている人間に給与を払うということ自体がそもそも面白くないのだろう。

また、そのようなことを一度許して、制度を作ってしまって、次から次へ希望者が出てくるのが怖いのだろう。

けつの穴の小さい企業側の言い分としてはおおよそ上記のようなものではないかと考える。

でもどうだろう。

一方で最近はどの企業も企業イメージを上げようと躍起になっているように思う。

★CSRレポート毎年更新してます!

★環境にやさしい製品作ってます!

★ワークライフバランスを大事にする会社です!

★手厚い子育て支援制度が整ってます!

、、、企業のホームページを見ると至る所にこのような耳当たりのいい言葉が並んでいる。

私が働いていた企業のホームページでも、社長や人事関係者が満面の笑みでいわゆる“ダイバーシティ経営”なるものを高らかに宣言している。

ダイバーシティ経営とは
企業が多様な人材を活かし、能力を最大限発揮できる機会を提供することでイノベーションを誘発し、価値創造を実現する経営手法のこと。福利厚生やCSRの一環としてではなく、新たな製品開発や顧客満足度の向上など、経営面での成果につなげていくことを目的としている。経済産業省は、ダイバーシティ経営により自社の価値を向上させた企業を表彰する事業を実施している
緑のgooホームページより引用

考えてみて欲しい。

このようなことをホームページ上で謳っている企業が、青年海外協力隊という、日本国政府による社会貢献事業への社員の参加を認めない理由を論理的に説明できるだろうか?

前述したように、金銭的な負担は発生しないのにもかかわらず、だ。

企業に属している人で青年海外協力隊参加を考えている人からしたら、この風潮を利用しない手はない。

現職参加制度を持たない企業とは交渉すべし

実際のところ、私の場合たまたま、同じ会社に過去20年ほど前に1人だけ現職参加制度を利用して青年海外協力隊に参加した人がいて、制度自体が社内規定(の片隅)に存在していたので、特に難しい交渉に苦労することなく有給での現職参加が許可された。(もらえる給料の比率や細かな条件については交渉したが、それらの詳細はまた別の記事で)

そのような運のよい身分で、みんな企業としっかり交渉すべきだ、というのはやや無責任かもしれない。

ただどちらにしたって、個人に有利になるような制度を企業側から積極的に導入し、道を示してくれるということはまずほとんどない。

であれば個人としてすべきことは、個人がどうしたいかを考え、動き出すしかない。

そして、JICAがこの現職参加制度を推進しているのは事実であり、説明会にはそれ専用のブースも置かれていたり、パンフレット等も豊富に取り揃えたりしているので、少しでも興味があれば積極的に情報を収集して、判断の材料にしていただきたい。

それに交渉は何も1人でやるわけではない。

何度も言うが、実際に、JICAが会社の人事を訪問し、交渉してくれる。

尚、現職参加制度を許すかどうかに、企業規模の大小は関係ない。

みんなが知っている大企業で現職参加制度の利用を拒否する企業もあれば、誰も知らない中小企業で現職参加制度の利用を許可する企業もある。

現職参加を許すかどうか、そこに、その企業の本質のようなものが客観性を帯びて見えてくるかもしれない

もし会社が導入を渋っていたら、ホームページや会社案内に必ずといっていいほど書いてある耳あたりのいい言葉を並べて言ってやればいい。

御社の言う“社会貢献”、“CSR”、“ダイバーシティ”、“社員を大事に”、、、ありゃいったいなんじゃい!!

と。

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