Saber
スペイン語をある程度学習している人なら誰しも知っている頻出単語ですよね。
一応、辞書で引いてみると、こんな風に書いてあります。
・知る、知っている
・~できる
あれ?ちょっと待てよ・・・
Conocerも『知る、知っている』という意味じゃなかったっけ?
『~できる』ってPoderを使うんじゃないの?
英語でいうところの[know]や[can]にあたる、初心者から学ぶ超頻出単語ですが、スペイン語になるとこれらが微妙に交錯し、使い分けに迷ってしまいます。
実際、これらの単語は「どっちを使っても同じ意味になる」という類のものではなく、「明確に使い分けが異なる」ものです。
そんなややこしい
Saber
Conocer
Poder
の3単語の違いをめちゃくちゃ分かりやすくシンプルに解説します。
この記事を読んだら今後、この3単語の使い分けで迷うこともなくなるでしょう。
Contents
スペイン語SaberとConocer「知る、知っている」の違い
まずはSaberとConocerの違いについて解説します。
スペイン語のテキストを読んでみると、だいたいこんな風に解説してあります。
Saberは単に知識(情報)として知っていることを意味します。一方、Conocerは経験に基づく知として知っている意味します。
こんな風にそれぞれの微妙なニュアンスの違いを勉強してもなかなか分かりづらいですよね。
なので、こういった微妙なニュアンスの違いはすっ飛ばして、一発で用法覚えちゃいましょう。
知っているの対象が「場所」と「人」の場合 = Conocer
それ以外全部 = Saber
え!?これだけ!?と驚かれるかもしれませんが、この使い分けだけで95%くらいは用法として間違えることはありません。
Yo conozco Sr. Pedro.
私はペドロさんのことを知っている。(知っている対象がペドロさんという「人」 = Conocer)
Yo sé el número teléfono de Sr.Pedro.
私はペドロさんの電話番号を知っている(知っているの対象が「人」ではなく電話番号 = Saber)
Yo conozco Londres.
私はロンドンを知っている。(知っている対象がロンドンという「場所」 = Conocer)
Yo sé la población de Londres.
私はロンドンの人口を知っている。(知っている対象が「場所」ではなく人口 = Saber)
Conozer + 「人」あるいは「場所」の場合、翻訳は知っている、と訳すよりも「知り合いである」や「行ったことがある」と訳したほうが日本語の意味にも適合します。
この、「場所」と「人」を切り離して使い分けるだけでほとんどの場合はカバーできますが、たまに知り合いでもない人、行ったことがない場所について「知っている」と言いたいこともありますよね。
Yo sé Oda Nobunaga.
Yo sé Honnoji.
そんなときはWikipediaを思い浮かべてみてください。
織田 信長(おだ のぶなが)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての武将・戦国大名。三英傑の一人。
Wikipedia織田信長より
本能寺(ほんのうじ)は、京都府京都市中京区下本能寺前町にある、法華宗本門流の大本山。本能寺の変の舞台として知られる。
Wikipedia織田信長より
こんな風に「人」や「場所」が対象でも、Wikipedia的な知識として知っているのであれば、それはSaberになります。
歴史上の人物や建造物、あるいは有名人の話をするときなんかにたま~に出てくるくらいかと思います。
スペイン語SaberとPoder「できる」の違い
続いてSaberとPoderの違いについて解説します。
スペイン語のテキストを読んでみると、だいたいこんな風に解説してあります。
Saberは(~する)能力、あるいは技能を持っているという意味でのできる。一方、Poderはそれが可能であるという意味でのできる。
Nadar – 泳げる、泳げない
カナヅチかどうかのはなし = Saber
それ以外の状況(体調が悪い、波が高い、水着がない)についてのはなし = Poder
あ・・・なんかいまニュアンスの違いがスっと腑に落ちた・・・
という人はもう大丈夫!これで一生忘れません!
例えば女性をダンスに誘うとしよう・・・
このとき答えが
だったら、もしかしたら恥ずかしがっているのかも知れないし、時間がないのかもしれないし、彼氏がいるからなのかも知れません
そんなときは周りに彼氏がいないか警戒しつつ女性が踊りたくなる楽しい雰囲気を作ることが求められます。
逆に答えが、
の場合、単純に踊ったことがない、あるいは踊り方を知らない可能性があります。
そんなときは初歩的なステップから優しく教えてあげるとよいですね
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スペイン語SaberのConocerの違いSaberとPoderの違いは簡単
いかがでしょう?こうやって改めて違いについて解説してみると、意外と簡単じゃないです?
文法のテキストみたいに文字で書かれた解説だけで覚えようとするとこんがらがりますが、わかりやすい事例を用いてパターンで覚えちゃえばスっと入ってきます。
また、新しい言語を覚えるときについつい自分が過去に学んだ言語(日本語や英語)と比較して、
「英語だったら使い分け必要ないのに、めんどくせ~~~」
と思ってしまいがちですが、私は逆に、言語毎の表現の幅の違いに触れるときって新しい遊び方を発見したときのようで楽しいと感じます。
「なるほどその発想はなかったわ~~~(笑)」
みたいな。
そんな風に頭を柔軟にして、新たな発見を楽しいと思えるようになると、語学は独学でもぐんぐん伸びていくかと思います。
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