片桐はいり「グアテマラの弟」感想 ~旅行記 + 家族の物語~

片桐はいり「グアテマラの弟」感想 ~旅行記 + 家族の物語~

テレビや映画、舞台等で活躍する有名な女優、片桐はいりさんの著書「グアテマラの弟」本を読みました。

きっかけは単純で、私自身がボランティアとしてグアテマラに長期間滞在しているからに他なりません。

 

 

正直言って、私はこの本に裏切られました!

 

 

この本のあらすじは、グアテマラで現地の女性と結婚して永住している弟さんと、姉である片桐はいりさんとの交流、グアテマラに住んでいる弟さんを片桐はいりさんが訪問した際に巻き起こる旅行記が中心に書かれています。

 

読んでみると、在住者も納得のグアテマラあるあるがたくさん出てきて、それが片桐はいりさんの独特な口調とちょっと毒のある切り口で語られて、クスクス笑いながら読み進められる旅行記として楽しんでいました。

 

 

でも気がついたら、最後は涙を流していたのです・・・

 

 

「グアテマラの弟」は在住者も納得のグアテマラあるある宝庫

「グアテマラの弟」は在住者も納得のグアテマラあるある宝庫

この本を読んでいると、

 

「うわー、あるあるこれーーー!」

 

「あーーー、俺もあったこんなことーーー!」

 

といった在住者も納得のグアテマラあるあるに溢れていることに気づきます。

それも当然、現地の人と結婚してグアテマラに永住する弟さんの話に基づいて書かれているので、ボランティアが2年間のグアテマラ生活で知りうるようなこと、日本人が感じがちなグアテマラの人々とのギャップやカルチャーショックは全てここに書かれています。

 

なので、

 

グアテマラのことが知りたい!

 

グアテマラで生活するってどんななんだろ?

 

という人におすすめしたいほど、リアルで、時には細かすぎて伝わらないくらいのグアテマラでの生活の描写が書かれています。

 

例えば、グアテマラ人が愛してやまないフライドチキンチェーン店、「ポヨ(ポジョ)・カンペーロ」のことが以下のような現地の人しか知りえないエピソードと共に書かれています。

 

弟がポヨカンと呼ぶこのチェーン店は、グアテマラのケンタッキー・フライド・チキンみたいなもので、以前は首都にしかなかった。ポヨカンとケンタッキーが闘ってケンタッキーが撤退した時、グアテマラ人は、それみたことか、と大喜びしたそうだ。

「グアテマラの弟」本書より引用

 

これを読んで、グアテマラ人ってこんなにポヨカン好きなんだなぁ、ケンタッキーご愁傷様~、と改めて思いました。(因みに私もポヨカン好きです)

 

ポヨカンペーロを含む、グアテマラのフライドチキン食べ比べてみた(箸休めにどうぞ)▼

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これはほんの一部で、家族との会話やメルカド(市場)の喧騒、更にはスペイン語を覚えたてのときに絶対にみんな言いたくなる、

 

「むちゃむちゃグラシアス!!」(本当はMuchas Gracias ムーチャス グラシアス、Thank you very muchの意)

 

まで飛び出します(笑)!そんな細かい描写まで、

「あーわかるー」

となってニヤニヤが止まりません!

 

 

片桐はいりさんの毒のある切り口が魅力の「グアテマラの弟」

片桐はいりさんの毒のある切り口が魅力の「グアテマラの弟」

テレビなどで見かける片桐はいりさんの、あの強烈なインパクトのある見た目から放たれる独特な語り口調と毒のある切り口、あれが本書の中でも健在で、やっぱりクスクスっとなってしまいます。

なかでも思わず吹き出してしまったのは片桐はいりさんがグアテマラの温泉(公衆浴場)に入ったときの描写

 

霧が雨に変わるのもおかまいなしに、わたしははやる心で水着に着替え、脱衣所代わりの内風呂を飛び出した。
そのとたん、休憩所でたむろしていた二十人ほどの先住民の男女から、ぎゃーっ、と悲鳴とも歓声ともつかぬ声があがった。
何か不始末でもしでかしたか?わが水着姿を点検してみたが、特にしまい忘れているものもない。

「グアテマラの弟」本書より引用

 

この他にも、実際にそのシーンを想像しながら読むと、片桐はいりさんが出ているドラマを見ながら思わずクスクス笑ってしまうのと同じ感覚に陥るような描写がいくつもでてきます。

電車の中など公共の場で読む際はご注意を!

 

グアテマラの温泉の様子は以下の記事にある写真を見ていただくと雰囲気が伝わります▼

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また、片桐はいりさんがグアテマラ人から「チーノ(中国人)」と呼ばれたときの描写が秀逸です。

 

そもそもイラン人とイラク人の区別もつかない私に、彼らのことを責めるいわれもない

「グアテマラの弟」本書より引用

 

多くの旅人が「チーノ」といわれてムカついたり、「〇〇人は民度が低い!」なんて不満をブログなどで書くなか、こんな風にユーモラスに一蹴してしまう片桐はいりさん、流石だな、と思いました。

 

グアテマラ人から「チーノ(中国人)」と呼ばれる問題についてはこんな風に解釈するとよいです▼

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本書はタイトル「グアテマラの弟」の通り家族のお話です

本書はタイトル「グアテマラの弟」の通り家族のお話です

こうしてまんまと私は、「片桐はいりのおもしろグアテマラ旅行記」にクスクス笑いながら本書を読み進め、最後に大逆転で涙を流してしまいました・・・

この本はグアテマラのことについて書かれたものではなく、片桐はいりのおもしろ旅行記でもなく、「グアテマラの弟」、つまり、片桐はいりさんの家族の話だったのですね。

かたやテレビや舞台で活躍する女優さん、かたや地球の反対側、中米のグアテマラに永住する日本人、一見ぶっ飛んだ人生を歩んでいる二人の姉弟のぶっ飛んだ家族観が描かれているのかと思えば、そうではありませんでした。

 

他人だけど血が繋がっている、そんな家族という特殊な人間関係の“間”のようなものが、不思議と私の心とも共鳴したのです。

 

思えばグアテマラでも、日本とはまったく異なる文化圏で生活する様々な家族を見てきて、言葉も生活環境も全く違う彼らに対し、なぜか心の中にある懐かしい部分が共鳴する感覚を覚えることがあります。

 

そして恐らく、片桐はいりさんもまた、グアテマラにいる弟さんとその家族に触れて、心の中にある懐かしい部分が共鳴し、最後のシーンに繋がったのではないかな、と想像します。

 

ボランティア活動を通じてグアテマラのとある家族を見たときに私が感じたこと▼

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心の中の懐かしい部分が共鳴する、片桐はいりさんの「グアテマラの弟」

心の中の懐かしい部分が共鳴する、片桐はいりさんの「グアテマラの弟」

心の中の懐かしい部分が共鳴する

なんのこっちゃ!?と思われるかもしれませんが、きっとこの本を読んでいただければ、私のいわんとしているところがおわかりいただけるかと思います。

 

片桐はいりさんの著書「グアテマラの弟」、とってもオススメの本です。

 

 

その他グアテマラ関連本、映画の感想をこちらの記事にまとめました▼

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一部上場企業での海外営業、シンガポール駐在を経て、その後とある出来事をきっかけ気がついたらグアテマラでボランティアやってます。グアテマラの魅力、スペイン語学習方法を中心に発信中!