学生時代、もしもっと勉強をがんばっていたら?
初恋の彼女、もし思いを伝えていれば?
先生からの助言、もしちゃんと聞いていれば?
だれしもこのような忘れられない過去、心の奥底に持っていますよね?
いえ、私は別に新興宗教の勧誘をしたいわけではありません。
スペイン語の接続法過去完了と直説法過去未来完了を勉強するのに後悔ほど便利なものはありません!
仮定文のSi (もし)を用いた文章って仮定節の文章「もし~なら」と、帰結節の文章「~だ(~なのに)」の時制をどうするかいつも迷って混乱しがち。
そんなあなたに後悔のおすすめです。
スペイン語の接続法過去完了と直説法過去未来完了・・・なんか聞いただけでもアレルギー反応が出そうな文法用語ですが、実は他の時制を使う表現よりも比較的簡単なんです。
その「簡単」と言い切れる理由についても解説します。
Contents
スペイン語の【過去の事実に反する仮定】を表す仮定文
スペイン語で過去の事実に反する仮定を表すときに、この
Si + 接続法過去完了 + 直説法過去未来完了
が使われます。
例えば、
もし昨日お金があったら、それを買ってたのに、は
Si yo hubiera tenido(接続法過去完了) dinero ayer, lo habría comprado(直説法過去未来完了).
となります。
過去の事実が、「昨日お金を持っていなかった」であるのに対して、
過去の事実に反する仮定、「もし昨日お金を持っていたら」
その仮定が事実だった場合の帰結「それを買ったのに」
という一連の構造です。
そしてこの「過去の事実に反する仮定」を練習する最適なツールが後悔なのです。
スペイン語の接続法過去完了と直説法過去未来完了を後悔を使って勉強しよう
さて、それでは「後悔」を使って実際にスペイン語の接続法過去完了と直説法過去未来完了の用法を練習してみましょう。
例えば、学生時代の部活や受験、就職活動のことなんかをお題にしてみたら思い浮かぶかもしれません。
もしちゃんと学校に行っていったら、もっと勉強をしたのに
Si hubiera ido a la escuela, habría estudiado más.
もしもっと勉強をしていたら、いい大学に入ったのに
Si hubiera estudiado más, habría entrado a universidad buena.
もしいい大学に入っていたら、法律を勉強したのに
Si hubiera entrado a universidad buena, habría estudiado derecho.
法律を勉強したら、弁護士になったのに
Si hubiera estudiado derecho, habría sido abogado.
こうやって後悔を重ねていけば、永遠にスペイン語の
Si + 接続法過去完了 + 直説法過去未来完了
の用法が練習できちゃいます。
他にも、
もし学生のときに留学をしたら・・・
もし別の会社を選らんでいていたら・・・
もし昨日ちゃんと寝ていたら・・・
こんな風に、練習のお題は尽きません。
僕らは いつまでも 見知らぬ二人のまま~
あの日あの時あの場所で君に会えなかったら僕らはいつまでも見知らぬ二人のまま
Si no te hubiera encontorado en aquel día, en aquel momento, en aquel lugar, habríamos sido ajenos.
訳:オチョ
こんな風に、過去の後悔だけでなく、過去に起きた奇跡のことを言うときも使えます。
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おまけ:仮定文の(Si + 接続法過去完了)は実は簡単だった
スペイン語の接続法過去完了って、なんか聞いただけでもテキストを閉じたくなりますよね・・・
だって、接続法だし過去だし、おまけに完了なんですもん・・・
でも、この時制って実は他の時制の仮定文より比較的簡単なんです。
仮定文の(Si + 接続法過去完了)が簡単な理由1 活用を覚える必要がない
Si + 接続法過去完了 + 直説法過去未来完了
この構文で条件説「もし~なら」と帰結節「〇〇なのに」が両方とも完了形なので、使われる動詞が両方ともhaberです。
つまり、接続法過去・直説法過去未来それぞてhaberの活用さえ覚えてしまえば話せるようになります。
haberの後は動詞の過去分詞 (-ado や -ido で終わる)が来るだけなので、接続法過去形の活用を覚えたてのときは、先ずはこの構文で口の動きを練習するのもいいかもしれません。
仮定文の(Si + 接続法過去完了)が簡単な理由2 条件法と混合しない
条件法: Si + 直説法現在形 + 直説法現在形(命令形、未来系)
と
仮定法: Si + 接続法過去形 + 直説過去未来形
この二つって意味や用法が似ていて、ニュアンスの使い分け最初のうちはとても難しいです。(両者の使い分けについては以下にリンクした別記事にて解説しています)
でも、
仮定法: Si + 接続法過去完了形 + 直説法過去未来完了形
これについては唯一、既に過ぎ去った過去の事実に反する仮定に用いられるので、他の用法と意味が混同しません。
使う場面も「過去の後悔」や「過去の幸運」を話すときくらい、と限られています。
接続法過去完了形 と 直説法過去未来完了形という名前のインパクトで苦手意識を持たずに、冷静に、こちらの方が簡単であることに気づけると学習もはかどります。
仮定文の(Si + 接続法過去完了)時制を覚えるには練習あるのみ
以上、後悔を使ったスペイン語の接続法過去完了、直説法過去未来完了の勉強方法です。
テキストを読んで文法的に、
「過去の事実に反する仮定文は接続法過去完了と直説法過去未来完了」
ということを理解したらあとはひたすら、実際に使う場面を想定しながら練習して記憶に定着させるのみ。
上述したように、活用形はhaberだけ覚えればいいので、少し練習すれば口の動きにも慣れてきます。
練習をしないと、せっかく学んだこともなかなか覚えられないし、活用もぱっと出てきません。
いつかスペイン語で会話する場面に出くわしたとき、
Si hubiera estudiado español más…
と、後悔しないようにしましょうね!
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