グアテマラの民族衣装(ウィピル)と奥が深いマヤ文明の歴史

グアテマラの民族衣装(ウイピル)と奥が深いマヤ文明の歴史




グアテマラの民族衣装、というとどのようなものを思い浮かべますか?

 

グアテマラの民族衣装(ウイピル)と奥が深いマヤ文明の歴史

 

グアテマラの民族衣装(ウイピル)と奥が深いマヤ文明の歴史

 

グアテマラの民族衣装(ウイピル)と奥が深いマヤ文明の歴史

 

おそらくこのような、カラフルで色鮮やかなものを想像するかと思います。

実際、私の住むグアテマラの田舎ではこのような日本では見慣れない格好をしたインディヘナ(ラテンアメリカ先住民)の人々をたくさん見かけます。

 

マリア
今もなお、グアテマラに住むインディヘナの女性の多くは普段着としてこれらの民族衣装を着ています

 

ホームステイ先の家族も、このような民族衣装を着ています▼

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おかげで今では見慣れた光景となっていますが、グアテマラに来た当初はこの鮮やかなグアテマラの民族衣装に驚きと感動を覚えました・・・

 

グアテマラの民族衣装のことをもっと知りたい!!

 

いつしかそう思うようになった私はカルチャーセンターにいってグアテマラの民族衣装についてみっちり詳しく聞いくることにしました。

この記事で、その聞いた内容について、紹介いたします。

 

もし旅行のお土産に民族衣装を探している場合はコバンのウィピルをおすすめします▼

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グアテマラの民族衣装について学ぶためカルチャーセンターへ

グアテマラの民族衣装について学ぶためカルチャーセンターへ

と、いうわけでグアテマラの民族衣装について学ぶためにカルチャーセンターを訪れました。

訪れたのはグアテマラ第二の都市、ケツァルテナンゴ県(シェラ)にあるMuseo IXKIK’ del Traje Maya(マヤ民族衣装博物館)です。

 

とはいえ、一人で展示物を眺めていてもちんぷんかんぷんなので、博物館の職員、ラケルさんに案内をお願いしました。

 

グアテマラの民族衣装について学ぶためカルチャーセンターへ

 

オチョ
こんにちは、今日はグアテマラの民族衣装について勉強したいと思って来ました。よろしくおねがいします!

 

ラケルさん
ようこそグアテマラへ。こちらこそよろしくお願いします。

 

この博物館は民族衣装にまつわるマヤ文明の伝統を保護し、後世に伝えるために設立されたものなんだそうです。

5000年以上にものぼるマヤ文明の歴史のなかで培われてきた民族衣装のデザインには、その色使いや模様にまつわる様々な意味や物語がそんざいします。いわば、グアテマラの民族衣装はマヤ文明の歴史を映す鏡のようなもの、といっても過言ではありません。

そんな民族衣装のあれやこれやを学ぶには、このカルチャーセンターはうってつけの場所なのです。

そんな民族衣装にまつわる物語をパートごとに一つ一つ見ていきましょう!

 

 

グアテマラの民族衣装① ウィピル (huipil)

グアテマラの民族衣装① ウイピル (huipil)

さて、まず目を引くのはなんといっても上半身にまとうウィピルグアテマラの民族衣装の象徴ともいうべき存在です。

 

オチョ
色鮮やかできれいですよね!

 

ラケルさん
そうね、500年前、スペイン軍がラテンアメリカを侵略したときの資料にも、ウィピルの美しさを記したものがあるくらいなのよ。

 

オチョ
ウィピルの特徴で面白いな~、と思うのは、地域によって模様や色使いが異なるんですね。

 

ラケルさん
よくご存知ですね。ウィピルは地域ごとに独特のデザインが発展しました。例えば川の近くにあった地域には川の流れをあらわした模様だったり、野菜を多く栽培していた地域にはその野菜を染料にした色鮮やかなデザインだったり、あと、マヤ文明の人々は天体観測に優れていたので、宇宙や太陽、月、星といったものを表現したデザインもあります。

 

地域ごとの特色、自然にあるものや宇宙を表現したものまで、奥が深いですね。

中には着ているウィピルによって既婚女性か未婚女性かを見分けることができるものも地域によってあるんだそうです。

 

 

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グアテマラの民族衣装② コルテ (Corte)

グアテマラの民族衣装② コルテ (Corte)

 

オチョ
メルカドで売られているこのような巻きスカートは何というのですか?

 

ラケルさん
この巻きスカートはコルテといいます

 

コルテ(巻きスカート)もウイピルと同様にカラフルで色鮮やかなものが多いです。

 

ラケルさん
コルテも無地のものや帯状の模様があるもの、方眼模様のものなど、地域によってデザインに特徴があります。

また、

ウィピル=昼、 コルテ=夜

のようにウィピルとの組み合わせで意味を表すような地域もあります

 

オチョ
あ、そういえば、男性でコルテを履いているのも見たことがあるんですけど。

 

グアテマラの民族衣装

 

ラケルさん
それはナワラという地域の男性が着る民族衣装ですね

 

こちらに関してはコルテとは呼ばず、元々は戦士達の着るユニフォームのようなものなのだそうです。スカートの方が股を大きく開ける ⇒ 出来るだけ遠くに槍が届く、といった目的のものなんだとか。

 

 

グアテマラの民族衣装③ ファハ (Faja)

グアテマラの民族衣装③ ファハ (Faja)

 

ラケルさん
これはファハといって、さきほどのコルテの上から巻いてベルトの要領で使うものです

 

浴衣の帯のようなものですね。

コルテにどのような柄のファハを合わせるかがオシャレの勝負どころでもあるそうです。(私達には何がオシャレなのか判別もつきませんが・・・)

 

 

グアテマラの民族衣装④ デランタル (delantal)

グアテマラの民族衣装④ デランタル (delantal)

 

オチョ
そういえば、ホストマザーがつけているコレ、これも民族衣装ですか?

 

ラケルさん
これもデランタルといって、立派な民族衣装の一部です。まあ、役割としてはエプロンと一緒ですね。

 

料理をするときに限らず、グアテマラのインディヘナの女性はコルテが汚れないように日常的にコレをつけています。

 

 

グアテマラの民族衣装⑤ ペラヘ (Perraje)

グアテマラの民族衣装⑤ ペラヘ (Perraje)

 

オチョ
この、肩にかかっている布みたいなものはいったい?

 

ラケルさん
これはペラヘといって、寒いときに身体に巻いたり、雨が降ったらカッパ代わりにしたり、日差しが強いときに日よけに使ったりと、万能な布ですね

 

日本の風呂敷のようなものですね。

また、衣類としてだけではなく、

 

グアテマラの民族衣装⑤ ペラヘ (Perraje)

 

グアテマラではこのようにお母さんが赤ちゃんをおぶるときにペラヘをつかっているのをよく見かけます。

 

ラケルさん
ちなみに、このペラヘを左肩にかけている女性は独身、右肩にかけている女性は既婚者、と見分けられますよ。

 

オチョ
へ~、でもどうして独身が左肩なんです?

 

ラケルさん
左は心臓のあるほうでしょ?乙女の純真を守るため、独身女性は左肩にペラヘをかけるのよ

 

オチョ
り、理由がロマンチックだ・・・

 

 

グアテマラの民族衣装⑥ シンタ (Cinta)

グアテマラの民族衣装⑥ シンタ (Cinta)

 

最後に、こちらはいったいなんでしょう?帽子?リボン?

 

ラケルさん
これはシンタといって、かぶるのではなくて、細い布を頭にぐるぐる巻いてます

 

シンタは帽子と違って日よけが目的なのではなく、階級の高い人や結婚式などフォーマルな行事の際に身に付ける正装として身につけられることが多いです。

上の写真はケツァルテナンゴの例ですが、地域によってはもっとカジュアルに、かわいい髪飾りとしてつけているところもあります。

 

 

グアテマラの民族衣装にはマヤ文明の物語が詰まっていた

グアテマラの民族衣装にはマヤ文明の物語が詰まっていた

色鮮やかなグアテマラの民族衣装、いろいろ調べてみたらマヤ文明の長い歴史のなかで培われてきた物語や教えがたくさん詰まっていました

今回、博物館のお姉さんにいろいろと聞けたおかげでたくさんの物語を聞くことが出来たのは大きな収穫でした。

因みに、男性用の民族衣装は一部の地域を除いて現在ではほとんど使われておりません。

 

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一部上場企業での海外営業、シンガポール駐在を経て、いろいろあって気がついたらグアテマラでボランティア。30にして「レールから外れる」を経験した男の働き方観、離婚経験を含む生活観、そしてボランティアとして生活したグアテマラの魅力、スペイン語学習方法を中心に発信します。