【一問一答】青年海外協力隊試験コミュニティ開発二次面接対策とコツ

【一問一答】青年海外協力隊試験コミュニティ開発二次面接対策とコツ




青年海外協力隊の一次試験(書類選考)に通過した方々、まずはおめでとうございます。

ただ、ここで喜んでもいられません、次はいよいよ面接です。

一次試験の対策について書いた記事で、

「途上国で問題に直面したときにこの人はどんな行動をするのか?という視点で好印象を与えること」という軸を持つことの重要性

について解説しました。

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この記事ではその書類選考で作り上げた一貫性のあるストーリーを上手にJICAの面接官に伝え、なおかつネガティブな印象を与えずに自己PRする方について、自身の経験と実際に青年海外協力隊で出会った人々から聞いたことなどを参考に紹介します。

また、私が実際にコミュニティ開発の面接で聞かれた質問やそのときにした回答を一問一答形式で文字に起こしました

これから面接を控えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

青年海外協力隊二次試験◆面接対策のポイントまとめ

青年海外協力隊二次試験◆面接対策のポイントまとめ

早速ですが青年海外協力隊の二次試験である面接に合格するためのポイントを以下のようにまとめました。

  • 一貫性のあるストーリー
  • 苦労体験とポジティブな解決
  • ゴールはWin-Winという意識

どういうことか、一つ一つ具体的に解説していきます。

一貫性のあるストーリーで志望動機を伝える

面接では当然ですが、

「今までどんなことをしてきたのか(経歴)」

「どうして青年海外協力隊になりたいと思ったのか(志望動機)」

「青年海外協力隊の活動が終わったらどうする予定か(展望)」

といった、就職活動と同じような質問がされます。

この、(経歴)→(志望動機)→(展望)という流れをいかに一貫性のあるストーリーとしてJICA面接官を説得できるかがまず突破するべき一つの大きなポイントです。

特に志望動機については、

「なぜ青年海外協力隊になりたいか」

だけではなく、

「どうして他の手段ではなくて青年海外協力隊じゃないとだめなのか」

というところまで落とし込まないといけません。

たとえば海外に住みたかったり外国語を学びたいという理由だけであれば、「留学でもいいんじゃない?」となってしまいます。

留学じゃダメなのか?就職ではダメなのか?旅行ではダメなのか?

といった考えうる反論に対応できる強力かつロジカルなストーリーを事前に作りこめるかどうかが面接対策を大きく左右します。

このストーリー作りは他人である私が具体的に「あーするべき、こーするべき」というべきことではありませんので、自分自身で胸によく手を当てながら試行錯誤しましょう。

私自身が青年海外協力隊の志望動機を作りこんだ方法については別の記事にまとめていますので、参考にしてみてください。

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苦労体験とポジティブな解決

一次試験の記事でも書いたとおり、困難な状況に陥ったときにいかにポジティブな方向に解決策を見出せるかはボランティアに求められる非常に重要な資質です。

なぜなら途上国では文化の異なる人々を相手に自分の思い通りにことが運ばないことが多々あり、そのようなストレスと日々付き合っていかなければいけないからです。

面接では、そのような資質を見抜くための質問が用意されています。

唐突に予想もしなかった質問をされたときはそのような資質を試されている、ということを理解し

  • 正解がない問題を与えられたときのストレス耐性
  • なるべく多くの人が納得できるような解決策を見出そうとするポジティブ思考
  • 周りを納得させながら導いていけるコミュニケーション能力

といったことを心がけて臨機応変に回答しましょう。

ゴールはWin-Winという意識

JICA職員
あなたね、そんなんじゃ青年海外協力隊の試験落ちるわよ

試験会場にいたJICA職員にこんなことをいわれたのを覚えています。

個別に現職参加の説明を受けた後、面接まで時間が余っていたので、その職員の方に面接用に準備していた志望動機を聞いてもらったところ、こんなことを言われてしまいまったのです。

彼女の言い分はこうでした。

JICA職員
今時、国際協力は先進国側が途上国側に何かを一方的に与える時代じゃない。援助する側とされる側、双方がWin-Winの関係になれるような援助のカタチを現地の人たちと一緒になって作らなければならない。

なるほど、それは確かに盲点だったな、と。

私は会社を休職して青年海外協力隊に参加するつもりで受験していたのですが、そのとき作った自己PRのストーリーはあまりに自己中心的で、「社員が長期間休職してしまう会社側に生じるデメリット」について配慮がされていませんでした。

自己PRはいかに自分が正しいか、いかに自分の能力が優れているか、ということに意識が集中してしまいがちですが、自分が現在所属する組織や身の回りの人にとっても将来的にはWin-Winになれる、という視点を意識することを忘れてはいけません。

正直、本音の部分では「組織は利用してナンボ」とか思っていますが、あくまでこれは面接ですので、それ用のサブストーリーも準備しておきましょう。

面接◆一問一答◆青年海外協力隊二次試験

面接◆一問一答◆青年海外協力隊二次試験

青年海外協力隊コミュニティ開発の二次試験では面接を2回実施しました。(2016年春募集)

2回の面接はそれぞれ、志望動機や目的、人間的な資質、活動に対する意気込み等を量るための人物面接と、その活動に見合った技術を持ち合わせているかどうかを量る技術面接とに分かれています。

その面接で聞かれた内容と答えた内容を一問一答形式でここに紹介します。

面接官
先ずは志望動機を教えてください

オチョ
シンガポール駐在員から突然の人事異動をきっかけに、会社に頼らず得られる更なる海外経験を求めて応募した

面接官
なるほど、ではなぜ青年海外協力隊という手段にこだわるのか、掘り下げて教えてください

オチョ
はい。現職参加を想定し、金銭的に一番負担をかけずに海外経験を積めて、更には英語以外の新たな外国語にも取り組める手段として、青年海外協力隊が一番効率がいいと考えたからです。加えて、青年海外協力隊として海外経験を積み、2年後にその経験を会社に還元することが、今このタイミングで転職するよりも、会社とWin-Winな関係を構築する最良の手段である、と考えました

面接官
中南米地域への派遣を希望しているようですけど、その理由はなんですか?

オチョ
昨今、自動車産業をはじめとする製造業は、特にメキシコを中心とした中南米地域に製造拠点を移す傾向にあります。一方で当社はまだ、中南米地域のマーケットを営業計画として数値化できるだけの土壌が出来ていません。なので、中南米地域での活動を通じてスペイン語を習得し、更にラテンアメリカ地域のビジネス慣習を身につけることが、2年後の会社とのWin-Winな関係を築く上で重要であると考えました

面接官
会社はオチョさんが選考を受けている事実を承知しています?

オチョ
はい、選考のことも現職参加制度を利用することも既に承知済みで、直属の上司にも人事にも話は通してあります

面接官
青年海外協力隊に参加することについて、家族は何と言っていますか?

オチョ
家族にも報告済みで、既に承知しています。但し、アフリカ・中東地域への派遣は母親に強く反対されており、要請によっては辞退しなければならない場合があります

面接官
そうですか、中南米地域は人気だから合格の幅が狭まるかも知れませんが、よろしいですか?

オチョ
はい、その場合は仕方ありません

面接官
最終的に、会社に自身の活動を理解してもらえなかった場合、君はどうしますか?

オチョ
会社が反対するとすれば、その理由は2年間の人材流出というネガティブな発想が軸になっているのが原因として考えられる。なので“2年間の人材流出”という視点を“2年後の新たな人材の獲得”というポジティブな視点に変えてもらえるような説得、話し合いをすれば理解してもらえると思います

以上が一問一答の内容です。

非常に緊張する時間でしたが、事前準備を入念に行ったため、上述した面接のポイントはしっかり抑えて、言葉もスラスラと口から出てきてくれました。

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青年海外協力隊二次面接対策まとめ

青年海外協力隊二次面接対策まとめ

その一ヵ月後、私は青年海外協力隊の選考試験合格通知を受け取りました!

オチョ
わーい、わーい

あくまで一例ですので、これが青年海外協力隊の試験に合格するためのノウハウであるかどうかはわかりません。

ただ、事実としてコミュニティ開発の中南米派遣という高倍率の要請に一発で合格できたというのは事実ですので、まったく根拠のないことでもありません。

面接が終わってからおよそ一ヵ月後、私は青年海外協力隊の合格通知を受け取りました。

JICAホームページ上に合格者の受験番号が掲示されるのですが、その日は何度も何度もスマホをチェックし、合格がわかったときはほっと胸をなでおろしたものです。

そのような安堵の瞬間が多くの人に訪れるよう、この記事を役立てていただければと思います。

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ABOUTこの記事をかいた人

一部上場企業での海外営業、シンガポール駐在を経て、いろいろあって気がついたらグアテマラでボランティア。30にして「レールから外れる」を経験した男の働き方観、離婚経験を含む生活観、そしてボランティアとして生活したグアテマラの魅力、スペイン語学習方法を中心に発信します。