青年海外協力隊コミュニティ開発職種で合格したみなさん、まずは合格おめでとうございます。
コミュニティ開発職種で合格した人が必ず受講するのは、コミュニティ開発技術補完研修、ですね。
技術補完研修とは何か?そこで何をするのか?そもそも何を着て行けばいいのか?そんな疑問を抱いている方々に私の経験を紹介します。
因みに技術補完研修の内容よりも同期との初顔合わせが不安、という方はコチラの記事をどうぞ▼
青年海外協力隊コミュニティ開発の技術補完研修とは
晴れて青年海外協力隊に合格し、活動地域の外国語の学習も始めたりなんかして、少しずつ派遣国に行く自覚が芽生えてきた頃だと思います。
そんなときに多くの人がこんな不安を抱くのではないでしょうか?
コミュニティ開発がするボランティア活動とは何たるや?
学校の先生や病院勤務とかだったら、現地での日々もなんとなく想像できるかもしれません。
でもコミュニティ開発って要請によって活動内容が違ったり、そもそも書かれていることがざっくりだったりして、なかなかその日々を想像することができません。
また私自身もそうだったのですが、それまで国際協力だとか地域開発だとかいった類の学問・活動に一切触れたことがありませんでした。(大学は法学部だし・・・)
夏休みに参加する、いわゆるワークキャンプ的なものは経験がありますが、まあそれも普通に海外旅行に行くよりも楽しそう、という程度の動機です。
大学卒業後も営業として如何に予算を達成するかには自信がありましたが、はたしてそんな経験が現地で役に立つのかどうかもわかりません。
でも、そんな風に様々なバックグラウンドを持った人たちが混在しているのも青年海外協力隊の特徴っちゃ特徴です。
私を含め、そんな国際協力を体系的に学んだことのない人が最低限抑えておくべき知識を身につけるために受講するもの、それがコミュニティ開発の技術補完研修です。
技術補完研修はどんな服装で行けばいい?
さて、当時私はまだ会社員だったので、平日に有給休暇を取得して、およそ1週間にわたるコミュニティ開発研修を受講しました。
このコミュニティ開発研修を受講するにあたってまず私が悩んだのはどんな服装で行こうか?ということです。
補完研修の案内を見てみても、特に服装について言及がなかったので、なんでもいいのだろうとは思いました。
一方で、やはり周りの参加者から浮いてしまうような服装で行くことにはいささか抵抗感を抱いているのも事実です。
技術補完研修の服装について、結論を言うと、初日はスーツが無難、二日目以降はカジュアルすぎない服装でOK。
短パンとかジャージとか、極端にラフな格好でもないかぎり、とりあえずオッケーです。
初日からカジュアルでもいいのですが、初日は他の人もだいたい同じようなことを考えていて、とりあえずスーツを着てくるので、周りから浮きたくない、というひとはやはりスーツが無難でしょう。
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コミュニティ開発研修で何を勉強するの?
服装の問題が解決すると、さあ、いよいよお勉強です。
お勉強の内容について、私の頭で理解できたことの概要を以下のようにまとめておきますので、まあ参考までに見てみてください。
異文化理解とは何たるや!
まずはステレオタイプを排除し、自身がこれまでの人生で築いてきた価値判断の基準すら一度脇においておいて、自分と相手とを客体視し、それぞれの持つ“違い”を享受しつつ足りない部分を補足し合いながら一緒に成長して行きましょう。無理して合わせよう、溶け込もうとする必要もなければ、こちらのものを押し付けてもいけません、的なことです
PCM(参加型計画手法)とは何たるや!
村人のヒーローになろうなどというおこがましい考えを捨てましょう。村人の村人による村人のための活動を中心に据え、ボランティアはその活動の脇役に徹して如何に村人達を動機付け、主体的に動かせられるかで勝負するのが大事、的なことです。
ワークショップとは何たるや!
とりあえずポストイットとカラフルなマジックペンと模造紙を多用して、そのコミュニティが抱えているであろう問題、あるいはそれと類するテーマでディスカッションをして、発表が終わったらみんなで拍手して、ていう感じのやつをファシリテーターとして上手に司会進行し、客観的且つ有用な情報を如何に短時間で多量に引き出せるか工夫せよ、的なことです。
蚊帳とは何たるや!
アフリカ地域の隊員は特に重要。マラリアを媒介するハマダラ蚊等の安眠を妨げる害虫から身を守ってくれる一方で、地域によっては夫婦のプライベート空間を作るカーテン的な役割も果たしているので、シースルーの蚊帳は普及しない可能性があるから普及に際しては注意せよ、的なことです。
一村一品運動(OVOP)とは何たるや!
大分県大山町の“ウメクリ植えてハワイへ”が代表的な成功例とされ、それぞれの地域特有の気候や地形、伝統文化等を活かした特産品で市場に打って出よ!これは一見“ものづくり”に主眼に置いた運動と見せかけて、実はそれを“市場に打って出んべ”と村人発信で主体的に動かせるための“ひとづくり”の運動であるので誤解することなかれ、的なことです。
とまあ、こんな感じです。
コミュニティ開発 技術補完研修にあたっての心構え
コミュニティ開発という職種の内容について少しは想像できたでしょうか?
研修自体は割りとリラックスして参加できるものなので、あとは自らの足で講習を受けて実際にその目で確かめたらいいかと思います。
ただ何事に取り組むにしても、基礎を体系的に学ぶというのは大切なことであり、基礎あっての応用です。
国際協力の手法や現場ノウハウについて更に理解を深めたい!
受動的なだけでなく、能動的に開発学を学びたい!
そんな人には、国際協力のバイブルともいうべき著書、『途上国の人との話し方-国際協力メタファシリテーションの手法-』、こちらを読むことをおすすめします。
正直いって、これ一冊しっかり読み込めば技術補完研修なんて受講する必要ないんじゃないか、というレベルで非常に内容の濃い一冊です。
おそらく、フィールドで活動する国際協力マンはほぼ全ての人が一度はこの本を読んでいるのではないでしょうか。
私も派遣前に読みましたが、目からウロコな内容が盛りだくさんで、とても参考になりました。
派遣直後からガッチリ現地の人と向き合って活動したい、という人は是非手にとって読んでみてください。
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