突然ですが、グアテマラって漢字でどう書くがご存知ですか?
危 地 馬 拉
危地!?
と、まあそんな豆知識はさておいても、グアテマラは「治安の悪い国」というイメージが少なからずあるのではないかとおもいます。
実際、グアテマラは銃社会ですし、残念ながら殺人件数も多いです。
一方で、私自身はグアテマラで生活して1年以上経ちますが、これまで凶悪な犯罪に巻き込まれたことはありませんし、スリのような軽犯罪にも一度もあったことはありません。
グアテマラの治安状況を正しく理解し、やってはいけないことをせず、行ってはいけないところに行かなければよほど不運でない限り未然に防げるのです。
そんな治安の悪いグアテマラでやってはいけないこと、いってはいけない場所についてまとめます。
ここに書いていないことならやっていい、行っていい、というわけではありません。途上国ですべき自衛手段はすべて自己責任でしなければならないという前提で、最低限やってはいけないこと、について書いています。
Contents
治安の悪いグアテマラシティは歩かない、チキンバス・白タクシーに乗らない
先ず理解しなければならないのは、グアテマラで起きる殺人などの凶悪犯罪のほとんどは首都のグアテマラシティで起きている、という事実です。
グアテマラシティにはマラスというギャング集団が拠点を置いており、ギャング同士の抗争や、一般市民をターゲットにした強盗などの凶悪犯罪を繰り返しています。グアテマラ人ですら首都には行きたがりません。
マラスの活動は、武器密売、暴行、自動車盗難、強盗、麻薬密売、恐喝、人身売買、個人情報の盗み、個人情報の盗難、違法賭博、不法移民、誘拐、マネーロンダリング、密輸人、売春、恐喝、強盗や破壊行為にまで広がっている。ほとんどすべてのマラメンバーは入れ墨をしている。入れ墨には、”La vida por las maras”または “ギャングの人生”という言葉がよく彫られている。これらのギャングたちが、好んで使う台詞である。
また、みかじめ料を支払えないチキンバスや白タクシーがターゲットになる事件も頻繁に起きていますので、これらの乗り物を利用しての移動は控えましょう。もちろん、歩くのはもっと危険です。
ちなみに1年のうち、6月と12月は日本と同じようにボーナスがある月なので、強盗が発生するの頻度が高くなりますので更にご注意を。
グアテマラ国内でおすすめの移動手段については以下の記事にまとめましたのでコチラも参考にしてください▼
結論をいうと、特段の事情がないかぎり首都のグアテマラシティには滞在しないようにしましょう。
もともと観光するような場所もほとんどありませんし、観光地として有名なアンティグアまで車で1時間くらいしか離れていません。
旅行でグアテマラにくるなら安全面でも観光面でもグアテマラシティでの滞在は不都合です。
計画の時点でグアテマラの空港に到着するまでではなく、そこから別の都市に移動するまでセットで確保しましょう。
チキンバス(カミオネタ)やメルカドなどの人ごみではスリの警戒マックス
凶悪犯罪は首都に集中して起きていますが、一方でスリや置き引きなどの犯罪は観光地やそのほかの地方都市でも発生します。
特にメルカドやチキンバスといった人が密集する場所はスリの温床といっても過言ではありません。
財布やケータイ電話などの貴重品はポケットには絶対に入れずに、ウエストポーチに入れ、ポーチ自体は肩から掛けるなどして警戒しましょう。
リュックサックも背中ではなく前のほうに持ってきて抱え込むようにして持つことをおすすめします。ただし、カバンを鋭利な刃物で切って中身を取り出すと行った事件もよく聞きます。
個人的に一番有効だと思う防犯対策はウエストポーチの肩掛けで身体に密着させることなのかな、と思います。
チキンバスの乗り方、車内の様子、注意点については以下の記事も参考にしてください▼
また、旅行者は死者の日やセマナサンタ(イースター)などの人が殺到するイベントに訪れる際も注意が必要です。特に写真撮影に夢中になっている隙にスリの被害にあうといったことのないように警戒してください。
ちなみに死者の日もセマナサンタも、トラブルにさえ巻き込まれなければイベント自体はとても楽しいものですよ▼
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危ないのでグアテマラで現地人ガイドなしの登山をしない
グアテマラには火山も含めて山がたくさんあります。山にのぼってから見下ろすアティトラン湖などの大自然もすばらしい絶景。ということでグアテマラに来て登山をしたいという旅行者も多いのではないでしょうか?
グアテマラで登山をするならツアーなどに参加して、現地人のガイドをちゃんとつけましょう。
もちろんそれは遭難しないため、という基本的な安全確保の目的もありますが、そのほかにも山で強盗にあわないため、という目的もあります。
薄暗く狭く人通りも少ない山道は山賊たちにとって絶好の狩場です。何かあってもすぐに助けが駆けつけられる状況でもありません。
それに、もしかしたらその山道はそもそも誰かの私有の土地なのかもしれません。
外国人の私達にはその辺の詳しいことも分からないので、山に登りたいという場合はお金をケチらずに、観光地で安心できるツアーに申し込み、ガイドをつけて、他の参加者と一緒に上るようにしましょう。
安全の為にヒッピーが集うバーやクラブには近づかない
グアテマラにはアメリカやヨーロッパから、リタイヤした老夫婦から10代のバックパッカーまで、たくさんの旅行者が訪れます。
そのなかには、ヒッピーといわれるタイプの外国人旅行者も多くいます。
ヒッピー(英: Hippie)は、伝統・制度などの既成の価値観に縛られた人間生活を否定することを信条とし、また、文明以前の自然で野生生活への回帰を提唱する人々の総称。
グアテマラには雄大な自然があったり、先住民の伝統があったり、1年中暖かくて穏やかな気候があったりと、ヒッピーが好んで滞在するような環境が整っているのです。
もちろん彼らの全てではありませんが、そのなかの一部の人には、日本で非合法とされるような薬を使っている人もいるようです。
グアテマラを訪れる旅行者にはそういう雰囲気が好きな人もいるのかもしれませんが、そのような人たちと余計なトラブルに巻き込まれないためにも、彼らが集うようなバーやクラブには近づかないようにしましょう。
先住民インディヘナの風習を妨げない
グアテマラにはインディヘナと呼ばれる先住民がいて、インディヘナの人々はいまだに独自の文化や風習を維持していたり、自治権を持っていたりします。
その見た目やカラフルな民族衣装は旅行者にとってはめずらしい光景で目を引きますが、カメラを向けて勝手にパシャパシャとるのはさすがにマナー違反。
場所によっては神聖な場所として立ち入りが禁止されていたり、泳いではいけない湖があったりします。(そのような場所には注意書きがしてあるので、ちゃんと従いましょう)
また、グアテマラのインディヘナには内戦時に差別を受けたり虐殺をされたりといった暗い歴史があります。
インディヘナとGoogleで検索するとインディオという言葉がWikipediaに出てくるのですが、インディオという言葉はその内戦当時に使われていた差別的な言葉なので絶対に使ってはいけません。
インディオという言葉に侮蔑的な響きがあることから、現在は先住民のことをナティーボ (nativo,旧来の住人の意)やプレイスパニコ (prehispánico, スペイン以前の意)、インディヘナ(indígena,土着の人)などということが多くなってきている。
詳しく知りたい方インディヘナの暗い歴史について書いた本「私の名はリゴベルタメンチュウ」の感想が参考になるかと思います▼
とはいえ、観光地にいるインディヘナは明るくてフレンドリーな人が多いので、肩に力を入れる必要はありません。
普通に最低限の礼儀と節度を持って接しましょう。
グアテマラでは危険な場所には近づかず、安全に旅行しましょう
以上、思いつくかぎり治安の悪いグアテマラを旅行する上での注意点、やってはいけないことなどを中心に書いてみました。
冒頭にいったように、ここに書いていないことならやってもいい、行ってもいい、というわけではありません。
ここに書いていなくても、当然ながら暗い夜道を歩くのはとても危険ですし、高価なスマホやタブレットを見ながら歩いていたらターゲットにされやすくなります。また、治安の状況も政治や経済の動きに連動して随時変化しています。
事前に得られる情報を得て、自分がターゲットにならないようにしっかり準備をすることが大切です。
外務省の運営するたびレジに登録しておくと、事前に最新の安全情報を受け取れるようになるのでおすすめです。
グアテマラで私が実際に意識していること、実施している防犯対策はコチラ▼
中米グアテマラでは、アジア人の見た目はどうしても目だってしまいます。いくら対策をしても、し過ぎるということはありません。
自分は大丈夫だろう、という思い込みは捨て、常にターゲットにならないよう意識して行動しましょう。
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