とはいえ、治安の悪いグアテマラ!不安も多いし、なるべく現地の人ではなくグアテマラ在住の日本人がよく使う交通手段で移動したい。
この記事にはグアテマラ国内を安全に移動するための交通情報をまとめます。
結論から言うと、グアテマラ国内はバスを利用できるようになると一気に移動が楽になります。
鉄道のないグアテマラにおいて最も頻繁に利用される国内移動手段はバスです。バスを利用できるかどうかがグアテマラ国内を心赴くままに移動できるかどうかのカギになる、といっても過言ではありません。
そんなバスの利用方法を中心に、それに付随するお役立ち情報を添えて書いていきます。
また、この記事で全ての交通手段が網羅できるよう、最後にはバス以外の移動手段(飛行機、ランチャ、トゥクトゥク)についての説明も添えておきます。
Contents
グアテマラシティ(空港)-アンティグア-パナハチェル、主要観光地を結ぶシャトルバス
グアテマラに到着して、そのまま首都のグアテマラシティに滞在するという人はあまりいないかと思います。
グアテマラシティは治安が悪いし、そもそも観光地もほとんどありません。特段の理由がなければグアテマラシティの滞在はおすすめしません。
空港に着いたら、グアテマラの観光ツアー会社が運営するシャトルバスを利用して、アンティグアかパナハチェルに直行しましょう。
英語のホームページもたくさんあり、そこから予約することも可能なので、様々なツアー会社の出発自国を事前にチェックすることをおすすめします。
グアテマラ旅行を計画する際はグアテマラ行きの航空券を買うだけではなく、グアテマラの空港から主要な観光地に行くまでをセットで計画し、確保しておきましょう。
ちなみにシャトルバスは写真のようなトヨタのハイエースであることが多いです。
グアテマラの首都と主要都市をつなぐプルマン(長距離バス)会社まとめ
主要な観光地ではないけど、ちょっと足を伸ばして遠くの町を訪れたい。
そんな場合はプルマンと呼ばれる長距離バスを使うのが安全でおすすめです。
当然、行き先によって乗るべき長距離バスも異なりますので、以下をご参考ください。
ケツァルテナンゴ(シェラ)に行く長距離バスALAMO(アラモ)
グアテマラ第二の都市、ケツァルテナンゴ(通称シェラ)へ行くならALAMO(アラモ)という長距離バスがあります。地図に示したアラモの事務所に行き、窓口でチケットを買い、乗車するだけOK。首都からシェラまで直行してくれます。
グアテマラ第二の都市だけあって、ホテルやレストランの数は充実しており、ショッピングモールもあります。タカハウスという日本人宿もあり、そこでスペイン語を学ぶ日本人旅行者も多いようです。
シェラの観光地としては、魅力的な温泉がたくさんありますよ▼
サンマルコスに行く長距離バスMarquencita(マルケンシータ)
シェラからさらに西に位置するサンマルコスへ行くならMarquencita(マルケンシータ)という長距離バスがあります。地図に示したマルケンシータの事務所に行き、窓口でチケットを買い、乗車するだけOK。首都からマルケンシータまで直行する道のりは前述のアラモと重なっており、、途中シェラにも立ち寄ります。そこで途中下車・乗車することも可能です。
観光地として有名な場所ではありませんが、11月~2月頃には運がよければ近くの自然公園で幻の鳥ともいわれるグアテマラの国鳥、ケツァールを見ることができるかもしれません。
コバンに行く長距離バスMonja Blanca(モンハブランカ)
グアテマラ北部の都市コバンへ行くならMonja Blanca(モンハブランカ)という長距離バスがあります。地図に示したモンハブランカの事務所、もしくはグアテマラシティの北部にあるCentra Norte(セントラノルテ)というバスターミナルに行き、窓口でチケットを買い、乗車するだけOK。首都からコバンまで直行してくれます。
コバンには観光地として有名なセムクチャンペイやグアテマラ一美しい湖といわれるラチュア湖など、美しい自然を満喫できるようなスポットがたくさんあります。
また、グアテマラの民族衣装ウイピルがかわいいことでも有名です!
観光のお土産としてのウイピルを買うならコバンが一番おすすめ▼
イサバルに行く長距離バスLitegua(リテグア)
(セントラノルテの地図は上部、モンハブランカの項を参考にしてください)
グアテマラ東部、都市イサバル県にある主要都市(リオ・ドゥルセ、リビングストン、など)へ行くならLitegua(リテグア)という長距離バスがあります。地図に示したリテグアの事務所、もしくはグアテマラシティの北部にあるCentra Norte(セントラノルテ)というバスターミナルに行き、窓口でチケットを買い、乗車するだけOK。首都からリオ・ドゥルセ、リビングストンなどイサバル県の主要都市まで直行してくれます。時間帯によってリオ・ドゥルセにいくもの、プエルトバリオスにいくもの、など、終着点が異なりますので窓口でチケット購入する際に、行き先をよく確認しましょう。
東部グアテマラはリオ・ドゥルセの温泉の滝、リビングストンのガリフナ族によるダンスなど、あまり知られていない一風変わったグアテマラの魅力が楽しめます。また、グアテマラにある3つの世界遺産のひとつ、キリグア遺跡もあるのでこちらもお見逃しなく▼
プルマン(長距離バス)を使う場合の諸注意
窓口で前払いでチケット代を支払い、その場でレシートももらえる長距離バスはグアテマラ国内移動の手段としては比較的安全性を確保されたものです。
ただ、長距離移動なので当然ながら移動時間がかかります(おおよそ4-6時間)。乗る場合は事前に各バス会社のホームページなどでHorario(オラリオ、時刻表)を確認し、できるだけ午前中のなるべく早い時間に乗ることをおすすめします(でないと到着時に真っ暗の中ホテルを探すことになるので!)。グアテマラの帰宅ラッシュはだいたい4時くらいからはじまるので、午後は渋滞に巻き込まれやすいです。
また、もし終点ではなく途中の町で降りる場合は以下のことに注意してください。
・乗る前にドライバーに自分が降りる場所を伝える
・荷物を預ける場合はスタッフに降りる場所を伝えて手前側に置いてもらう
・荷物が小さいのであればなるべく預けずに車内に持ち込む
・現在地を地図で確認し、降りるポイントが近づいたらドライバーに声をかける
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グアテマラシティ(首都)の移動、タクシー/ライドシェア(Uber)事情
上記の長距離バスを利用する場合には少なからず首都のグアテマラシティ内を移動する必要があります。
その際、絶対にチキンバス(カミオネタ)や白タクシーは利用しないでください!!
グアテマラシティにはマラスという危険なギャング集団がいます。小さなバス会社や個人タクシーは彼らへ「みかじめ料」を支払うことができず、マラスに襲われるターゲットになるケースが多数発生しております。
マラス(Maras)は、アメリカ合衆国から発生し、エルサルバドル、ホンジュラスとグアテマラで広がっているギャングの一種である[1]。マラス(maras)の語源については、複数の説がある。エルサルバドルで「騒ぎを起こす連中」という意味の「マラ」(mara)から由来しているという説もあるが、最も広く言われているものは、スペイン語のマラブンタ(marabunta)という単語からきているというものだ。マラブンタは、「群衆・群」という意味で、「通りにあるものすべてを食い尽くす蟻の集団」も指す。ただ現在マスメディアが、「マラス」と呼んでいるものは、自分たちが「マラ」と自称するギャング団に加えて、「パンディージャス」(pandillas)といわれているギャング団全体のことも含めていて、本来の「マラス」の意味を離れて、凶悪犯罪に手を染めている若者ギャングすべてを指している[2]。
グアテマラシティで一番安全とされる移動手段はタクシーアマリージョ(黄色いタクシー)です。スペイン語を話せる場合は電話で呼ぶことができますが、それができない場合は空港のスタッフやお店のスタッフにお願いするなどして、間違っても安易に白タクシーやカミオネタには乗らないようにしましょう。
どうしてもタクシーアマリージョが呼べない場合、グアテマラシティ内の移動にウーバーを使うことも可能です。見た目が通常の自家用車と区別がつかない分、白タクシーよりはマシであろうと思います。
グアテマラの都市間を結ぶカミオネタ(チキンバス)
首都までは行かないけど、中距離の都市間を移動したいという場合にはカミオネタ(チキンバス)と呼ばれるローカルバスが各地を結んでおり、現地の人にとっても移動の足として広く利用されています。
特に観光地のアンティグア、アティトラン湖のほとりパナハチェル、グアテマラ第二の都市ケツァルテナンゴ(シェラ)、これらの都市を拠点に周辺の町を訪れるといった場合にはカミオネタを頻繁に使うことになるかと思います。
チキンバスの安全で正しい乗り方はこちらの記事にまとめています▼
グアテマラでのバス移動前に知っておくべきお役立ち知識、主要な交差点
グアテマラにはCA1(パンアメリカンハイウェイ)と呼ばれる主要幹線道路があり、首都のグアテマラシティとメキシコを結び、連日多くのグアテマラ人がこの道路を利用しています。
この主要幹線道路沿いにある主要な交差点を覚えておくと、カミオネタでグアテマラ国内を移動する際に、移動の距離感や自分の現在地を把握する上で参考になります。
サンルカスサカテペケス
CA1とアンティグア方面へ向かう道が交差する主要な交差点です。アンティグアを拠点に移動する人はサンルーカスでカミオネタを乗り換える場面が多いかと思います。
グアテマラの死者の日に大凧で有名なサンティアゴサカテペケスやスンパンゴを訪れる場合はこの交差点を起点に移動することになります▼
ロスエンクエントロス
PA1とパナハチェル方面へ向かう道とキチェ方面へ向かう道が交差する主要な交差点です。パナハチェルを拠点に移動する人はロスエンクエントロスでカミオネタを乗り換える場面が多いかと思います。サンルーカスからおよそ1時間半くらい離れています。
かわいいお土産屋さんが集結するチチカステナンゴに行くためにもこの交差点を利用します▼
クアトロカミノス
PA1とケツァルテナンゴ方面へ向かう道とトトニカパン方面へ向かう道が交差する主要な交差点です。シェラを拠点に移動する人はクアトロカミノスでカミオネタを乗り換える場面が多いかと思います。クアトロカミノスからシェラまではおよそ30分です。
その他のグアテマラ国内移動手段(飛行機、ランチャ、トゥクトゥク)
さて、これまでバス移動を中心にグアテマラ国内移動手段について書いてきました。
実際、バスさえ利用できればグアテマラ国内ほとんどの場所を自由気ままに移動することができることでしょう。
ここからは利用する場所が限定的なマイナーな交通機関について簡単にご紹介します。
グアテマラ国内線の飛行機
グアテマラにはいくつか空港がありますが、国内線を利用する機会はほとんどありません。唯一使うのは、世界遺産の観光地ティカル遺跡を訪れるときでしょう。
グアテマラシティからティカル遺跡があるペテン県フローレスへ行く飛行機はTAG Airlineというグアテマラの航空会社が運行しています。
小型の飛行機で、片道1時間で到着します。
フローレスへはバスでも行くことができますが、時間が12時間程度かかり、ジャングルの中を突っ切る陸路は治安もよくないのでおすすめしません。
飛行機の予約はエクスペディアを使えば日本語で、ホテルと一緒に予約することが可能です。
ティカル遺跡の観光ポイント、注意点をまとめた記事はこちら▼
水の上を走るランチャ(モーターボート)
グアテマラの観光地、世界一美しい湖とも言われるアティトラン湖には、外国人観光客が集うパナハチェルという観光地があります。
でも、この湖の周りにはパナハチェル以外にもサンペドロララグナやサンティアゴアティトランなど魅力的な町がたくさんあり、それらを訪れたいという観光客も多いはず。
そんな観光客の足になるのがランチャと呼ばれるモーターボートです。
ランチャ乗り場に行き、行き先を伝えたら係員の指示に従ってランチャに乗船し、人数が集まったら出発です。人数が集まらないと出発してくれないので、タイミングによっては長い時間待たないといけない場合があります。
ちなみにわたしのおすすめはサンフアンララグナという小さな町です▼
ちょいとそこまでトゥクトゥク(バイクタクシー)で
同じ町の中でするちょっとした移動、バスターミナルからホテルとか、ホテルからメルカドとか、歩いてもいけるけど疲れたから楽したい、出かけたいのに雨が降っている、あるいは旅行気分を味わいたいなんて人にも、おすすめなのがトゥクトゥクと呼ばれるバイクタクシーです。
トゥクトゥクのドライバーに目的地を伝え、乗車し、到着したらお金を渡して降りるだけ、いたってシンプルです。
価格は乗る町によって異なりますが、相場は大体3~5ケツァールくらいです。
外国人旅行者に対して地元の人よりも高いお金を請求してくるドライバーも中にはいます。
ただ、もともとが低い価格で設定されているので、たかが知れているといえば知れている。ボッタクリが嫌な場合は、乗る前に価格を確認したり、地元の人と相乗りしたりするのが有効です。
グアテマラ旅行者はなるべく安全な移動手段を確保しましょう
以上、グアテマラ旅行者が利用するであろう国内移動手段についてまとめてきました。
最後に声を大にしていいたいのは、旅行者は高いお金を出してでもなるべく安全とされる移動手段を用いましょう、ということです。
残念ながら、グアテマラは治安のいい国とはいえません。とくに首都のグアテマラシティでは連日マラスによる凶悪な犯罪や、外国人旅行客をターゲットにした犯罪が報じられています。
それらの犯罪に巻き込まれないためにも、お金で買える安全はいくら買っても買いすぎるということはありません。
なるべく観光バスを、なるべくプルマン(長距離バス)を、なるべくタクシーアマリージョを利用して安全に移動してください。
安全に旅行・観光し、そしてグアテマラの魅力をたっぷりと堪能していただければと思います。
その他、定番から穴場までグアテマラの観光情報をこちらの記事にまとめました▼